ささやかな日常の記録

現在と過去のエンタメなど

ドラマ「高嶺の花」と映画「エルELLE」

夏の疲れが出ているのか体が妙にだるい。急に秋めいて涼しくなったと思ったら、今日は蒸し暑くて体が順応しない。体が動かないと頭も働かない。

アンテナ工事が無事に終わり、BSが見られるようになった。方向がずれただけではなく、アンテナそのものがおかしくなっていたとのこと。とりあえず4K対応のアンテナにして費用は1万5千円だった。予想より安かったが4Kのチューナーを買うかは未定。

この数日、BSは見られなかったが何も困らなかった。テレビそのものも無ければ無いで、他に楽しみはいくらでもある。聴いてないCD、見てないBD、読んでない本は有り余るほどある。

残された時間を考えて、優先順位を決める必要があるかもしれない。40年前のことはつい昨日のことのように思い出されるが、40年後はおそらく生きていないだろう。そう考えると時間を大切にしなければと、改めて思ってしまう。

夏ドラマも最終回を迎えている。始まる前に期待の大きかった「高嶺の花」は不完全燃焼のまま終わってしまった。石原さとみ峯田和伸演じる男女の恋愛模様に心を揺さぶられることはなかった。

それでも芳根京子千葉雄大が演じた妹と弟である男女の姿には魅せられた。毎回10分足らずであったが芳根の登場シーンだけを切り取って編集した。全10話でほぼ100分の作品に仕上がった。天才肌の姉にコンプレックスを持っていた妹が、傷つきながら成長していく物語になった。ここでは石原と峯田は脇役となり、自転車少年は登場すらしない。

野島伸司の脚本は枝葉が多すぎて芯が見えなくなっていた。持ち味だった毒も消えて気の抜けたコーラのような甘ったるさだけが残った。

野島が全盛期だった1990年代に映画界を騒がした監督がいる。それがポール・バーホーベンである。「ロボコップ」「トータル・リコール」「スターシップ・トゥルーパーズ」などで有名だが、「氷の微笑」「ショーガール」「インビジブル」あたりの毒のある作品が個人的に好きだ。そんな彼の最新作「エル」を見た。相変わらずのパワフルでぶっとんだ内容に圧倒させられた。これを見てしまうと野島の毒など可愛いものだ。

主演のイザベル・ユペールが凄い。30年前にシネマスクエアとうきゅうで観た「主婦マリーがしたこと」を思い出した。あの頃の印象とまったく変わっていない。その生々しさは不快さを通り越して爽快ですらある。アンモラルで毒のある作品を見たい人にはおすすめである。

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