久々にラジオを聴き続けている。こうしてネットを見たり、ブログを書いたりはできるが、さすがにテレビは見られない。夏のドラマはほぼ見終わったが、録画した映画はたまる一方だ。
WOWOWで始まった007の集中放送を見続けている。2010年にも録画したが、あの頃はまだBlu-rayではなく、音声も5.1chではなかった。第8作「死ぬのは奴らだ」まで見たが、画質も音響もまるで別物だ。
特に5.1ch化された音響は素晴らしい。大好きなジョン・バリーの劇伴が鮮やかに迫力を増して聴こえてくる。そうなるとサントラも聴き直したくなる訳で、時間が足りなくて困ってしまう。
ブログについては「透明なゆりかご」の感想を書いて、長文を書きたいという欲求は満たされた。これからは本来の備忘録を中心に、気楽に書いていきたいと思っている。
ドラマでは「極道めし」の最終話を見た。これも漫画原作のドラマだったが予想以上に面白かった。テレ東お得意の飯ものでありながら、人情喜劇としても楽しめた。男臭い面々と食事シーンが味わい深くて最高だった。
主演の福士誠治のスートーリーはそれなりに感動的でもあった。作り方によっては「幸福の黄色いハンカチ」にもなり得る内容だとも思った。気持ちの悪い今の朝ドラよりも、はるかに気持ちの良いドラマだった。空想シーンがある点において「透明なゆりかご」にも通じると言ったら褒めすぎか。最後、出所した福士演じる原一平が妻(井桁弘恵)に言うセリフが印象的だ。
その料理の美味いかどうかを決めるのは味付けだけじゃない
料理を食べるまでの過程が大事なんだよ
どんな出来事があって
どんな思いを背負って
その料理に辿り着いたのか
それが味を決めるんだ
そんな思いを込めた生姜焼きを食べた後のハグが、最高だった。妻を演じた井桁弘恵も良かった。
上記のセリフはドラマにもそのまま当てはまる。今の朝ドラは過程も思いも描かないから、先週のキスシーンが最高に気持ち悪いのだ。 その前に見た綾瀬はるかと佐藤健の同様なシーンと比べると一目瞭然だ。その「義母と娘のブルース」は最後までテンションが落ちずに見終わることができた。もう、お見事の一言である。
最終回で初めて義母の過去が語られた。当初、森下脚本の「Jin-仁」からの連想で、義母の正体は戦国武将の姫ではないかとさえ思った。佐藤はそれを陰から見守る存在。そんな妄想さえ膨らむ脚本と演出が、しっかりと計算されていたことの驚き。まさに最高に美味しい料理を食べた後のような満足感があった。出てくるパンも、娘を演じた上白石萌歌も本当にふっくらと魅力的だった。