ささやかな日常の記録

現在と過去のエンタメなど

「なつぞら」の清原果耶

先週のラスト、三つ編みの少女の後ろ姿で予感はあったが、やはりそうだった。なつの妹、千遥役は清原果耶だった。どの程度の描かれ方をするかでも違うが、暗い過去を持った少女となると、それ相応の演技力が求められる。話題性を狙って知名度だけを優先してしまうと白けてしまう。その点、清原だと納得のキャスティングである。これは個人的にも嬉しかった。今年の最初のブログの記事が清原だった。個人的に昨年のベスト・ドラマは清原主演の「透明なゆりかご」だっただけに、いつかは朝ドラの主演にと思っていた。朝ドラ的には「あさが来た」がホップで、ヒロインの妹役はステップ、そして次にジャンプ!と期待したいところ。

それにしても北海道を訪れた清原の存在感は凄い。それだけで画面が引き締まる。まだ笑顔がないが、初登場シーンとしては文句なし。姉に会いたくないという屈折した思いが、どのように氷解していくかが、今後の見どころだろう。貫地谷 しほりの役のようにすぐにデレずに、ここはじっくりと描いてほしいところ。今朝は北海道の面々の反応が印象的だった。松嶋菜々子がすぐに正体を見破るシーンは良かった。疑似家族における母親像として、広瀬すずと田中裕子が出演したドラマ「anone」を思い出した。

その田中がヒロインの朝ドラ「おしん」は今朝の回で二人だけの結婚が描かれた。79回で、まだ1/4が過ぎただけなのに、この満足感はなんなのだろう。結婚に至る心の機微が丁寧に描かれてきただけに、ヒロインの気持ちが良く分かる。その人生に寄り添っているという感覚が満足感につながっているのだろう。

それに対して残念ながら「なつぞら」はヒロインの心の機微が描かれないから、距離ができてしまう。先週などは、ヒロイン不在もいいところだった。それだけに清原の登場がどうドラマに影響を与えるか楽しみにしたい。

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