ささやかな日常の記録

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大草原の小さな家「救われた町」

最強台風が接近中で、風雨が強まってきた。その影響でBSの画面も乱れ始めたが、なんとか毎週楽しみにしている「大草原の小さな家」は無事に見終わることができた。

今回の「救われた町」は、そんな現実にシンクロするかのように不穏な風が吹き続いていた。格安のトウモロコシ粉を感染源とした発疹熱が発生する。原因が分からないままに患者が増え続け、ベイカー先生とチャールズとオルデン牧師の3人だけで対処していく。他に感染させてしまうリスクがあるからだ。だから、チャールズも家族に触れることができない。そんな状況があまりに切なかった。

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いわゆるパンデミックもののサスペンスに、難病ものの感動をミックスさせたかのような巧みな作劇に引き込まれた。これがわずか50分の中で展開されるのだから、その凝縮感は圧倒的だった。とにかく自らの命をかえりみずに奮闘する男たちの姿が印象的だ。相変わらずベイカーのスーパードクターぶりは凄い。獣医に、内科、外科に産科までこなし、今回はローラの虫歯の治療までしてしまう。これではとても結婚など考えられなかったことだろう。

トウモロコシと言えば、最近では中国が買わない分を、日本が大量にアメリカから購入することが決まったという。総理が大統領の機嫌をとって、必要もない分まで買わされたとの憶測もあるが、真偽は分からない。それでもアメリカでは今でもトウモロコシが一大産業だということである。当時も、高い小麦粉の代わりにトウモロコシ粉でパンを作っていたようだが、それが悲劇の元になったというのが悲しい。

熊のように頑丈なエドワーズも、それで感染してしまう。しかし、それがキッカケになって感染源が特定される。ネズミが媒介となるのはペストなども同じである。それで原題plagueの意味を調べたら、ペストそのものだった。倉庫に巣くったネズミの群は不気味だった。ネズミと言えば当時、「ウイラード」という映画があったことを思い出した。その続編「ベン」はマイケル・ジャクソンの歌と共に忘れられない。

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Michael Jackson BEN オリジナル日本語訳

ただ、ドラマでは最悪の事態は免れたものの、多くの命が失われてしまった。当時の医療事情を考えれば仕方がない。それでも、そんな試練を乗り越えてチャールズは家族の元へと帰っていく。今だったらタイトルは原題に近い「恐怖に襲われた町」になるかもしれないが、ネタバレでも「救われた町」で良かったと思う。

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最後の牧師の言葉が印象的だ。

今回のことはしばらく忘れない

時折、神の御意思に戸惑うことはありますが、

乗り越えてみると我々はより強くなったと感じられます

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外ではより風雨が強まってきた。被害が少ないことを願うばかりである。

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