ささやかな日常の記録

現在と過去のエンタメなど

大草原の小さな家「ジョニーの家出」

このところ、重い話が続いていただけに、今回は単純に「面白かった」の一言で十分ではあるが、補足的に書いておく。

演出はマイケル・ランドンだからチャールズの出番は少しだけ。今回はエドワーズと「ローラの初恋」に登場したジョニーがマンケートに出かけての珍道中が描かれた。

邦題は「ジョニーの家出」ではあるが、原題はTo See The World、昔からよくある少年の冒険物語である。放送当時だったら映画「スター・ウォーズ」がそうだし、今だったら「進撃の巨人」だってそうである。生まれ故郷の閉塞状況から、世界を見たいと外に目を向けることは誰にでも思い当たることがあるだろう。

個人的にも中学時代に「スター・ウォーズ」を観たことは忘れられない体験だった。最初は地元の小さな映画館で観たが、「帝国の逆襲」はオートバイに乗って中堅都市の映画館まで足を延ばした。そして「ジェダイの帰還」は新宿の大劇場で観ることができた。そんな「スター・ウォーズ」も今年の年末にはついに完結する。今は自分も年を重ねて地元で静かに暮らしている。

そんなことを思い出してしまうくらい、ありふれたストーリーが楽しくて仕方がなかった。ジョニーがルークに重なり、エドワーズはオビ・ワンのようだった。そして酒場でのポーカー体験。ジョニーに家出を諦めさせるためにイカサマを画策するが失敗してしまう。ところが大金を手にしたジョニーは酒場の女に貢がされてしまい、そこから勘違いの連鎖が始まってしまう。

この酒場の若い娘が魅力的だ。夜と昼の落差に純情なジョニーはすっかり騙されてしまう。このシチュエーションもありきたりながら、本当に愉快である。悪い女ではあるが結果的にはジョニーを救うことになる。青い鳥の帽子が効いている。

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とにかくウォルナットグローブを離れて、ほぼ全編マンケートを舞台にしたことで西部劇の印象が強まった。酒場で自動ピアノの演奏に涙する男も印象的だった。音楽も冒頭からまるでバート・バカラックのような軽快な音楽が流れて、明らかにこれまでとは雰囲気が違っていた。バカラックと西部劇と言えば、当然「明日に向かって撃て」で、音楽も映画も大好きである。


雨に濡れても  [日本語訳付き]   B.J.トーマス

西部劇と言えば銃が欠かせないが、今回はエドワーズが15ドルで買おうとしていた銃としてウィンチェスターライフルが登場する。銃マニアではないので関心はないが、西部劇などでよく聞く名前である。リボルバーなどの拳銃を作っていたコルト社に対して、ライフルはウィンチェスター社が有名だったらしい。ドラマでも「有名なウィンチェスター」と張り紙されていた。このように西部開拓時代の流れから今のアメリカの銃社会がある訳で、これはこれで歴史的事実として知っておく必要はあるのかも知れない。

 ジョニーを演じたミッチ・ボーゲルはそれこそマーク・ハミルに似た印象だが、映画「華麗なる週末」にも出演しているようだ。映画は未見だが、サントラはジョン・ウィリアムズが担当しているので購入した。

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酒場の女を演じたジェーン・アリス・ブランドンは黒川智花 のような感じで、なかなか魅力的だった。ネットでは英文の記事があるので、それなりに知られているようである。

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