ささやかな日常の記録

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大草原の小さな家「父と子」(2-12)

前後編の感動作「思い出」に続く、エドワーズと息子の物語。あのラフマニノフのような印象的なメロディが今回も随所に流れ、ストーリーの連続性を感じさせて見事。今回もマイケル・ランドンが手堅い演出で見せてくれる。

実はその「思い出」が4Kで初めて見た作品だった。まだBSプレミアムでシーズン1が放送中だったので、感想は書けなかったが素晴らしい作品だった。母親と子供の別れの物語であり、エドワーズが新たな家族を作っていく物語でもあり、とにかく必見である。初めてテーマ曲以外のメロディが記憶に残った作品でもあり、サントラが出ていないのが残念でならない。

オープニングで、捨てられた子犬をローラとメアリーが救い出す。これが全体の伏線と言うかメッセージにもなっている。そこでのメアリーが三つ編みなのも貴重である。ローラと見分けがつかず、本当の姉妹(?)のようだった。

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邦題は「思い出」と抽象的であるが、原題はRemember Me であり、「私を思い出して」と具体的な意思がある。それは最後になって語られる言葉であり、強く心に刻まれた。

そんなことがあっての今回の「父と子」だから、より具体的な絆の物語になっている。長男は詩人に憧れる読書好き。それなのにエドワーズは誕生日にあの「ジョニーの家出」の回で買おうとしていたウィンチェスター・ライフルをプレゼントする。この価値観の相違をどう克服していくかが見どころ。ポイントになるのは言葉である。

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本物の熊と鹿が登場する狩りのシーンが印象的だ。映画「ディア・ハンター」を思い出した。雄大な自然の中にあって崇高な存在。それを見ての心理的な葛藤。最近になって見始めた「ウォーキング・デッド」にも同じようなシーンがあり、まるで現代の「大草原の小さな家」みたいだとも思ってしまった。

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本を巡ってのメアリーとの交流も楽しかった。

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