大草原の小さな家「父さんのホームラン」「ダンスパーティ」(2-4&6)

特にメッセージもないが、単純に楽しいエピソードを２話続けてDVDで見た。「父さんのホームラン」と「ダンスパーティ」である。野球とダンスを巡る喜劇であるが、子供より大人が楽しめる内容になっている。

「父さんのホームラン」はタイトルでネタバレになっているが、原題はIn The Big Inning、野球の用語で３点以上の大量得点をした回のことで、これもネタバレに近い。これを合わせるとほぼクライマックスは予想できてしまう。試合そのものは単なる草野球程度のものだが、お馴染みの面々の活躍がとにかく楽しい。オルデン牧師の審判など、立ち位置も含めて笑ってしまった。

それから応援する女性たちも印象的だった。スコアボードの前で応援するローラとメアリーが背後に映るだけでテンションが上がった。特にメアリーの元気な応援には驚かされた。キャリーとジャックもさりげなく登場する。

最終回２アウト満塁で８対５、そこに登場するのがチャールズということである。

男たちはまるで子供のように楽しみ、賭けにも興じる。そんな姿にだんだんと理解を示していくキャロラインも魅力的だった。

「ダンスパーティ」では、そのキャロラインの思惑が周りを翻弄していく。自らの過去の成功体験からダンスに誘われるためのテクニックを伝授する。エドワーズをその気にさせるためにベイカー先生を利用するグレイス。その恋の駆け引きが楽しい。そしてローラも同じようにウィリーを買収して、意中の男の子にモーションをかけていく。ヤキモチのタネを蒔いたら、雑草が生えたというストーリー。

そんなローラとグレイスの姿を見て、アメリカにおけるダンスの意味を考えざるを得なかった。ハリウッド映画におけるプロムの描き方を見ても、いかに重要なのかは分かる。個人的には公開当時、映画館で観た「キャリー」に衝撃を受けて以来、忘れられないイベントになっている。 

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 そんな悩みを受け止めるキャロラインだが、後になって勘違いしていたことに気づかされて事態は改善に向かう。そんな中、悩めるローラの姿は実にチャーミングだった。

聖書を勉強しているローラにチャールズが言う冗談が、前回の原題に引っ掛けているのが面白かった。４K版ではどう翻訳したのだろうか。

その４K版で「キャンプ」を見ることができた。この回も、ただインガルス一家とオルソン一家がキャンプに出かけるだけの話で、単純に面白かった。葉っぱを収集する中で、漆の葉にかぶれてしまうエピソードや、ローラとネリーが川に流されてしまうエピソードなど盛りだくさんで楽しかった。大自然の中で、二つの家族の違いが際立ち、印象的だった。