暗闇が印象的な回を続けて見た。まずは「穴に落ちたキャリー」。原題はLittle Girl Lostで、失われた少女といった意味になる。ローラとメアリーはキャリーを連れて昆虫採集に出かける。そこで一人で遊んでいたキャリーが穴に落ちてしまい、見失ってしまう。
そこから町の人々が一団となっての救出劇が展開される。闇の中での作業シーンと、心配するキャロラインたちの表情がサスペンスを高めていく。疲弊しきったキャロラインは昆虫採集を命じたビードル先生に八つ当たりしてしまう。娘の安否を心配する母親の気持ちが痛いほど伝わってくる。
そんな中、井戸だと思っていた穴が、炭鉱跡の可能性が出てくるなど、事態は二転三転していき緊張感が高まっていく。暗闇を照らすランプの灯りも実に効果的だった。それだけに、ほとんど見えなかった画面が 4Kでどうなるのか興味が出てきた。
また、一人の女性を巡っての男同士の確執も描かれて、大人が楽しめる骨太なドラマを堪能することができた。妻を喪ってアルコール依存になってしまった男ということで、シーズン1の「ジョンおじさんの悲しみ」を思い出した。
それからキャロラインが見えないキャリーに向かって呼びかけるシーンでは、大好きな映画「ポルターガイスト」を思い出してしまった。脚本を書いたスピルバーグは「刑事コロンボ」も演出しているだけに、この作品にも影響を受けているのではないかと想像してみるのも楽しいものだ。
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そんなホラー映画の楽しさが味わえるのが「こわい夢」。この回も発端がキャリーで、自分の足を怖がる姿が可愛い。「あんよ」なんて言葉を久々に聞いた気がする。
ハロウィンの夜、ローラが目撃したことが、勘違いの連鎖を続けていくところが可笑しかった。原題はThe Monster Of Walnut Groveで、オルソンのキャラクターがモンスターにぴったりだった。
とにかくローラの怯えた表情を見るだけでも楽しい。夜トイレに行けなくて、夜が明けてから離れたトイレに駆け込む姿を見て、当時のトイレ事情を考えざるを得なかった。それなのにまたもネリーの策略に乗せられて、真夜中の冒険に出かけるあたり、懲りないローラである。
最後にローラとカールが見たのは何だったのだろう。ティム・バートン監督の映画「スリーピー・ホロウ」を思い出した。そういえば、ドラマに出てくるスリーピー・アイという地名も印象的である。