ささやかな日常の記録

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大草原の小さな家「祈りの森」(3-10)

シーズン3の10話目で70分の長編である。日本での初放送では、この回だけシーズン1の最終回の次に放送されたとのこと。それで話がつながるのか不思議だったが、見て納得することができた。

原題はThe Hunters 、チャールズとローラが二人だけで狩りに出かける話なので、大筋には影響はない。それに通常より20分長いのでスペシャル感があり、また始まるという期待感も高まったことだろう。当時はまだ情報も少なかったから、普通に楽しむことができたと思う。それでも次回からローラが小さくなるので驚いた視聴者も多かったに違いない。

それくらい思春期の1年は大きい。ローラの顔つきもだいぶ大人びた感じになっている。それでも当時の小さなテレビでは、その変化はあまり感じられなかったかも知れない。何しろ森が舞台なのにローラの服は緑色なのだ。今回もDVDの画質は良くなかったので、まるで保護色のようで見えづらかった。

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これは 4Kで見直すのが楽しみである。全編がほぼ森の中で、そこを盲の老人と歩き続けるのである。いわば「ローラの祈り」で省かれたローラの道行を丁寧に描き直したとも言える。目が見えなくなったことにより自信も失っていた男が苦難の道行でかつての自信を取り戻していく姿が印象的だった。北村和夫の声もぴったりだった。

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「ローラの祈り」ではアーネスト・ボーグナイン演じるジョナサンがローラを導いたが今回はバール・アイヴス演じるサムがその役を担う。その存在感はさすがにアカデミー賞助演男優賞を取っただけのことはある。その映画「大いなる西部」を年末に見直したばかりだった。この映画でも粗野ではあるが義を重んじる男を熱演。ちなみに日曜洋画劇場で初放送された時の声はエドワーズの声を演じた金井大だった。

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映画そのものも久々に見直したが3時間近い長尺が気にならない面白さだった。やはり西部劇はワイドな画面で見るに限る。その雄大な景観だけでなく、その人物配置が映える。

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左からグレゴリー・ペック、バール・アイヴス、ジーン・シモンズチャック・コナーズ。さらにチャールトン・ヘストン、キャロル・ベイカーなども出演しているのだから凄い。

舞台はテキサスだが時代背景はほぼ同じ。「大草原の小さな家」もワイド画面で見たくなってしまった。なお、バール・アイヴスはアメリカでは歌手としても知られているようである。

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