ささやかな日常の記録

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大草原の小さな家「愛と祈り」(3-16&17)

メアリーが病気になって大きな病院に入院する。当然、高い入院費が必要になるので、チャールズが働きに出ることになる。そこで慣れない発破の仕事に手を出して、恐ろしい目に遭ってしまう。

原題はTo Live With Fear 、恐怖と共に生きるという意味で、メアリーとチャールズだけではなく、インガルス一家全員の気持ちであろう。

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とにかく今シーズンだけでも、チャールズは腹を撃たれ、キャリーは穴に落ち、ローラは熱病で隔離され、バニーは有刺鉄線に足を取られるなど不幸続き。今回のメアリーは馬に蹴られたせいなのか、単に盲腸炎みたいなものなのかよく分からなかった。それでも当時の医療事情が少し垣間見られて興味深かった。

チャールズの危険な現場も、これまで何度も描かれてきた。今回は中国人の労働者との確執を通して、不当に搾取されることの非道さが伝わってきた。それでも働かなくては生きてはいけないのだ。

ウォルナット・グローブでも不作続きで、スプレーグの銀行は撤退したようだ。あのキャラは魅力的だっただけに、もう出てこないのだろうか。

 

原題のTo Live With Fear に似た言い方にI Live in Fearがある。びくびくして暮らすといった意味になるが、黒澤明の映画「生きものの記録」のタイトルにもなっているようだ。あの三船敏郎が原爆に怯える老人を演じた異色作だったが、いかにもピッタリである。当時は記録的な不入りだったようだが、原発事故後の今でこそ、もっと見られても良いような気がする。

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