中学時代にFMから流れてきた歌を聴いて、いっぺんに魅せられてしまった。当時、バーブラ・ストライサンドを見て、ただ鼻が大きくて変な顔って感想しか持てなかったが、今ではなんて魅力的な顔だろうって思ってしまったのだから、美の基準など分からないものである。
「アリー/スター誕生」も良かったが、やはり楽曲への思い入れが大きいこともあって、この1976年公開の「スター誕生」には敵わない。特にポール・ウィリアムズの歌は最高に良い。この主題歌の作曲はバーブラ自身であるが、作詞はポールが手掛けて、印象的である。
Barbra Streisand Evergreen A Star is Born
映画ではレコーディングのシーンで流れるが、字幕を書き写してみた。
愛は 揺りイスの安らぎ
愛は 朝風のさわやかさ
ひとつの愛をふたりでわけ合う
あなたとともに
4月の雪の下のバラのように
やがては咲きほこる
愛は年を知らず いつも緑に
この世にはまれな宝
ふたりの夜ごとは いつも初めての夜
日ごとの朝は 新しい目覚め
喜びに踊るおもい
胸あつく身をつつむ類のないこの輝き
ふたつの明かりをひとつにして
朝の光を真夜中の太陽に
ふたりは時を越えて
ひとつの愛をはぐくもう
年を知らず いつも
いつも緑に
原題は Evergreen、ここでは「いつも緑に」と訳されている。まさに永遠に変わらない愛という意味であろう。緑といえば草原となる訳で、これもまた「大草原の音楽」である。
映画の中で初めてバーブラ演じるエスターが大観衆の前で歌うステージが、先住民へのチャリティーコンサートというのも面白い。時代的には「大草原の小さな家」の放映時と同じなのである。