◉シーズン4の初回は「愛はひとりぼっち」(1)。原題はCastoffsで「捨てられたもの」といった意味だろうか。ウォルナット・グローブにやってきた老婦人と野良犬ギャングを受け入れる寛容さについてのストーリー。ついにジャックは死んでしまい、エドワーズの代わりにガーベイが登場。色々な事情があるのだろうが、ちょっと唐突な感じを受けてしまった。
◉「風の中の別れ」(2)は「風の中の初恋」が終わるストーリー。タイトルがネタバレになってしまっているが仕方がない。原題のTimes of Change、「変化の時」の方が前向きな感じがして良い。シカゴで農業組合の総会があるので町の代表として出席したチャールズが汚職とジョンの実態を目撃してしまう。都会の色に染まることへの違和感が描かれて印象的だった。当時、もうシカゴは大都会で違うドラマを見ているようだった。
◉「幻のエレン」(3)はローラの友達エレンが水遊びの最中に溺れてしまう救いのないストーリー。そのせいで母親が精神を病んでしまいローラを地下室に監禁してしまうというサイコ・ホラーのような展開になっていく。ローラをエレンのように変えていく母親の思いが切なくも恐ろしかった。
◉「メアリーの悩み」(4)はメアリーが母親の不倫を疑ってしまうストーリー。「父さんの秘密」の頃よりも成長しているだけに悩みも深刻になる。原題のThe Handymanとは便利屋のこと。何でもできる風来坊がチャールズの留守中に家のリフォームを手掛ける中で、様々な感情が生まれていく。映画「シェーン」や「たんぽぽ」などを思い出してしまった。ギル・ジェラード演じるクリスが悪人でなくて良かった。夜に一人でクリスの元を訪ねるメアリーが危なっかしくも魅力的だった。
◉「狼」(5)はまるで動物パニック映画のように、ローラたちが野犬の群れに襲われるストーリー。今シーズンから登場したガーベイの息子アンディとローラがケガをしていた狼を助けたことにより町に波紋が広がっていく。野生の狼と野生化した捨てられた犬を対比することで、人間の身勝手さも考えさせる内容だった。
◉「小さな名探偵」(6)もローラとアンディが探偵のように大活躍するストーリー。食料ばかりを盗む犯人を追っていくが、結果はいつも失敗に終わる。そのドタバタ騒動は最高だったが、当事者たちは笑えない。チャールズまでもが被害にあって、それを見たキャロラインは大笑い。最後にはちゃんと犯人も見つかり、ほろりとさせてくれてハッピーエンド。
原題はThe Creeper of Walnut Groveで、ウォルナット・グローブの気味の悪い人といった意味だろうか。当然、犯人のことを指していると思うが、まさかチャールズのことだったりして・・・。
DVDでDisc1と2を続けて見た。演出はマイケル・ランドンとウィリアム・F・クラクストンが交互に担当している。ヴィクター・フレンチは演出からも手を引いたのだろうか。