ささやかな日常の記録

現在と過去のエンタメなど

大草原の小さな家【シーズン4】18話~22話

◉「夢を見た町」(18)は、チャールズの遺産相続の噂についてのストーリー。原題はThe Inheritanceで、相続のこと。変人だったおじさんの気まぐれで相続人になったばっかりに振り回されたチャールズが気の毒だった。

入金の予定があっても、実際に確認されるまでは出費してはならないということである。それでも買ったものが教会のオルガンと学校の教科書というのが泣かせる。お金があると分かった途端に態度を変えるオルソン夫人のような人は今でも多いことだろう。

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◉「ひとりぼっちのピーター」(19)は、都会のお金持ちのお坊ちゃんが肉体労働で変わっていくストーリー。最近でも「北の国から」の倉本聰が「やすらぎの刻~道」で、ひきこもりの青年が変わっていく姿を描いていた。

原題はThe Strangerで、奇妙な人といった意味であるが、よそ者といったニュアンスもある。田舎の人間にとっては、都会の人間は今でもStrangerである。そんな中、チャールズが実の息子のように接する姿が印象的だった。

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◉「すばらしい贈り物」(20)は、キャロラインが新たな生命を迎えるまでの葛藤を描いたストーリー。あの「ローラの祈り」から4年、再び妊娠したキャロラインが亡き子のお墓の前で祈る姿が印象的だった。

初めて見る人にとっては性別が気になるところで、ドラマでも占い師などを登場させて見る人の気持ちを揺さぶる。同時にイヴ(旧姓ビードル)の妊娠とキャリーの卵のエピソードなども織り交ぜながら、その時までの心の揺れを丁寧に描いていく。

原題はA Most Precious Gift、最も貴重な贈り物という意味である。無事に生まれてくれることが最も貴重なことで、性別なんて関係ないということである。

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◉「失われた光」(21,22)は前後編でシーズン4の最終回。光を失ったメアリーが、新たな光を見出すまでのストーリー。猩紅熱で視神経が侵されてしまったことをメアリーに告げるチャールズの姿に胸が締め付けられた。神の意思だと言われても素直に受け止められないのは当然である。それでも苦渋の選択としてメアリーを遠くの盲学校に入れる。そこでメアリーはアダムと出会い、少しずつ自分の現実を受け入れていく。

原題は、I'll Be Waving As You Drive Away 、「立ち去る時に手を振るよ」って何って思ったが、後編で変わったメアリーが去る場面のことである。前編でローラと別れる場面との違いを考えると、その意味するところが分かるだろう。

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