ささやかな日常の記録

現在と過去のエンタメなど

「エール」と「椿姫」

昨夜8時に鳴り響いた花火の音、ベッドの中で何だろうと思いながら眠りについた。今朝になって悪疫退散を願って全国の花火師たちが打ち上げたと知り、見なかったのを後悔した。

毎年7月には当地でも夏まつりの花火が打ち上げられるが、今年は中止になってしまった。いつもベッドに横になったまま見ることができるので別にありがたいとも思っていなかったが、ないとなるとやはり淋しいものである。今年は4Kでも花火中継を見られると思っていたが、こちらも難しそうである。

朝ドラ「エール」も今月末には一時休止になるとのこと。今朝の放送では「船頭可愛いや」のレコーディング風景が描かれたが、その歌手に抜擢されたのが芸者ではなく下駄屋の娘。演じたのが井上希美で、その素朴な笑顔に見覚えがあると思ったら「やすらぎの刻」に根来信子役で出演していた。劇団四季出身で舞台の経験もあるのに、「やすらぎの刻」で歌好きなのは木下愛華が演じた幸子の方だった。今回、初めて歌唱を聴いて魅せられただけに、これで終わりだったら淋しい。

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ドラマでは二階堂ふみ演じるヒロイン音の椿姫の練習シーンも楽しい。ヴェルディの合唱曲を舞台で歌ったことがあるので、オペラは歌うのも観るのも大好きである。特に椿姫は映像作品としても魅力的なものが多い。古くは1936年に公開されたグレタ・ガルボが出演した映画があるが、個人的には1985年、「それから」と同じ日に公開されたフランコ・ゼフィレッリ監督の「トラヴィアータ/椿姫」が忘れられない。当時1万円近くしたレーザーディスクも購入している。

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メトロポリタン歌劇場で演出を担当した舞台も観たが、こちらも素晴らしかった。そのゼフィレッリは昨年の6月15日に96歳で亡くなっている。

ゼフィレッリはあの「ロミオとジュリエット」も映画化しているが、それを現代的にアレンジしたのがバズ・ラーマン監督で、2001年に公開された「ムーラン・ルージュ」は椿姫の影響も大きい。どちらもサントラは愛聴盤である。