真夏日になった今日、今シーズン初の冷房を入れた。体がまだ暑さに慣れていないうえに頭痛にもなってしまい、しんどい状態が続いた。
そんな中、映画「サイコ」を見た。もう何度も見ている映画ではあるが、見る度に発見がある。舞台になっている土地はカンザス州(フェニックス)ということで、「オズの魔法使」と同じ。ヒロインのジャネット・リーは先日「若草物語」を見直したばかりだった。あのメグが情事の後に会社の金を横領してしまうという衝撃的な展開にワクワクした。以前は事件が起きるまで長いと思っていたが、この心理的な葛藤が実に面白かった。
そのマリオンが警官に職質を受けた後に中古車店に入るシーンがあるが、そこの店主を演じているのがジョン・アンダーソン。YESのボーカルと同姓同名であるが、なんと「大草原の小さな家」にゲスト出演している。それもあの「おばけ屋敷」の住人役というのだから出来すぎである。
Psycho (1960) John Anderson as California Charlie *HD*
「サイコ」といえば、バーナード・ハーマンの音楽が印象的で、バイオリンの絃が軋むような音は忘れられない。
バイオリンといったら、やはり「大草原の小さな家」を思い出してしまう。今日BS4Kで放送されたのが「兵士の帰還」。南北戦争で負傷した元兵士を描いた重い内容だが、その彼がチャールズと音楽バトルを繰り広げるシーンは楽しかった。チャールズは当然バイオリンで挑戦するが絃が切れて負けてしまう。
そんなチャールズは楽譜は読めないが、メアリーは採譜ができるので彼の手伝いをしてミニ・ピアノを習う。そんな優しかった先生が豹変してしまったことで傷つくメアリーを通して戦争の恐ろしさを描いていくあたり、見事な作劇である。
ピアノといえば「若草物語」にもべスにピアノが贈られる感動的なシーンがある。
Little Women (1949) – A Piano For Beth
今でもピアノは高価だから、喜ぶのは当然である。だから、メアリーもミニ・ピアノでも習えることが嬉しかったに違いない。ローラもチャールズからバイオリンを習い始めるが、それから弾く姿は見たことがないので三日坊主で終わったのかもしれない。
オルソン夫人は声楽をやっていたようだが、ネリーとウィリーの演奏を聞く限りにおいては音楽的才能は受け継がれていないようだった。それでも、こうした演奏シーンはもっと見たかった。