ささやかな日常の記録

現在と過去のエンタメなど

三浦春馬とドラマ「MIU 404」

このところ体調が芳しくなくて、なかなかブログも書けない日々が続いていたが、久々に「大草原の小さな家」の記事が書けて満足していたところに訃報が飛び込んできた。

この数年、三浦春馬が出演している作品を見てきて、お気に入りの俳優の一人になっていた。きっかけは大河ドラマ「おんな城主 直虎」だった。柴咲コウの相手役としては高橋一生に注目が集まったドラマではあったが、個人的には三浦の笑顔が印象的だった。

その脚本を担当した森下佳子の前作「わたしを離さないで」でも優柔不断でありながらヒロインを見守り続ける男を演じており、実に魅力的だった。

そして、昨年の7月16日に始まった「TWO WEEKS」では芳根京子と共演し、冤罪で逃げ続ける男を体を張って熱演したのは、まだ記憶に新しい。そのドラマでは主題歌も歌っており、まさに活躍の場がどんどん広がっているのを感じたものだった。

今夜テレビ放送される映画「コンフィデンスマンJP ロマンス編」でも敵役を魅力たっぷりに演じていただけに、本当に残念でならない。

その脚本を担当していたのが古沢良太。映画での新作も公開予定だが、アニメ「GREAT PRETENDER」の放送が始まった。これもコン・ゲームを題材にしており、面白いけど少々マンネリ気味でもある。かつての「相棒」や「ゴンゾウ」のような刑事ドラマがまた見たい。

その古沢が書いた「相棒」に鈴木杏樹が出演した「ついている女」という回がある。バスに乗って逃げる鈴木が魅力的だったが、それを彷彿とさせる面白い刑事ドラマに久々に出会うことができた。それが野木亜紀子脚本の「MIU404」である。

昨夜、その第4話「ミリオンダラー・ガール」が放送された。そのタイトルで思い出されるのがイーストウッド監督の「ミリオンダラー・ベイビー」であるが、その映画を見た時と同じような感動を覚えてしまった。

ミリオンダラー・ベイビー (字幕版)

ミリオンダラー・ベイビー (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

底辺で生きる普通の女性の希望が無残にも打ち砕かれていく。ここでもバスで空港に向かう女を演じたミムラこと美村 里江が魅力的だった。上級国民は罪を犯しても起訴すらされない不条理に対して、彼女のとった行動が素朴な美しさに溢れていたのが救いだった。そのバニーガールの一撃は現実でのモヤモヤをも吹き飛ばす破壊力があった。久々にドラマを見ることの快感を覚えることができたような気がする。

それでも消せない現実の痛みはある。その一つがちょうど1年前に起こった京アニの事件だった。あの衝撃から1年経っても、遺族の方の悲しみは癒ることはない。