BS4Kでは先週からシーズン4がスタートした。
昨夜はその第2話「風の中の別れ」が放送された。邦題からも分かる通りにシーズン3の「風の中の初恋」に続くストーリーで、メアリーとジョンの恋の結末が描かれた。
原題はTimes of Changeだが、シーズン4になってシリーズも変化の時を迎えている。
ジャックからバンディットへ
初回では愛犬のジャックが野良犬のバンディットに交代している。Banditは山賊、強盗、無法者、悪党といった意味で、これを昔の吹替ではギャングと名付けていた。
シーズン全体ではバンディットの方が長いが、個人的にはジャックの印象の方が強い。エンド・クレジットではずっと登場していたというのもあるが、番犬でありながら間抜けな感じが最高だった。猫を追いかけるシーンや、馬車の後をトコトコと付いていくシーンなど忘れられないシーンも多い。
シーズン1が初放送されていた1976年7月に日本公開された映画「ベンジー」の影響もあったかもしれない。
翌年には続編の「ベンジーの愛」も公開されて、どちらも映画館で観ている。主題歌のI Feel Loveも大好きだった。
I Feel Love / ベンジーのテーマ [日本語訳付き] チャーリー・リッチ
日本版の主題歌で「そよ風のベンジー」というのもあった。
この歌の作詞をしたのが太田裕美で、彼女が歌った「木綿のハンカチーフ」のような展開を見せたのが「風の中の別れ」だった。
メアリーとジョン
ベッドに座ってジョンからの手紙を読むメアリー。その後ろでローラが足をバタつかせているのが楽しい。
大都会シカゴに行ってしまったジョンに会いたくても会えないメアリーの思いが切ない。そんな娘の思いを汲み取って思い出のドレスをプレゼントし、自分の代わりにシカゴに送り出すキャロラインは母親の鑑である。
たまたまBS4Kではシーズン2の「町の誇り」も再放送されており、同じ日に別々のメアリーの列車の旅を見ることができたことになる。
シカゴではジョンからガムをもらって初めて食べる。ドラマでは2年前に発売されたばかりと言っていたが、実際は1860年にメキシコの戦争で持ち帰って売り出したとのこと。元々はマヤ文明で誕生したらしい。日本では昭和初期には製造販売されていたとのこと。
そして初めての舞踏会で母さんのドレスを着る。それはまさに少女からレディへの変化だった。
チャールズはそこにかつてのキャロラインの姿を重ねるが、見ている方も、メアリーにキャロラインの面影を感じてしまう。その表情はもうすっかり大人で魅せられてしまった。4Kの高画質がその美しさを見事に引き出していた。
それなのにジョンは・・・。
ここでのジョンにはまったく共感できなかったが、その後の人生についてはシーズン8で語られることになる。
この回を見て映画「ジョンとメリー」を思い出した。ジョンをダスティン・ホフマン、メリーをミア・ファーローが演じたラブ・ストーリー。原題はJohn and Maryで、メアリーも同じMaryである。この映画をモチーフにした大塚博堂の歌も忘れられない。
その他の変化
ドラマの中でチャールズがジョンにカリフォルニアには帰らないのかと尋ねるシーンがある。ここで初めてエドワーズ一家がカリフォルニアに移ったことが分かる。そのためチャールズの相棒はエドワーズからガーベイに代わる。
インガルス一家ではキャリーが学校に通い始めたのも大きな変化だろう。そして台所も増築されることになる。