WOWOWのミニシアター特集の1本として放送された「さらば、わが愛/覇王別姫」を久々に見た。3時間弱という長尺ながら、一気に見ることができた。
京劇を舞台にした50年に及ぶ中国の近代史が描かれる。当然、日本軍の侵略も描かれる訳だが、残酷描写は無し。その宴席にレスリー・チャンが演じた蝶衣が招かれ、戦後は売国奴と蔑まされることになる。
その蝶衣は幼い頃に娼婦だった母親に京劇へ売られ、そこで兄のような存在だったのが小楼で、彼はコン・リー演じる娼婦の菊仙と結婚する。その3人の関係が時代と共にどのように変わっていくかが見所となる。
とにかくレスリー・チャンとコン・リーが美しい。その2人がチャン・フォンイー演じる小楼を巡ってバトルを繰り広げるのだから堪らない。クライマックスの自己批判には感情を揺さぶられてしまった。
Adieu ma concubine (霸王別姬, 1993) de Chen Kaige
日本公開は1994年2月11日で、5月1日に渋谷のル・シネマで観ている。
監督はチェン・カイコ―で、その前に観た「子供たちの王様」も良かった。
しかし、中国の監督では同じような名前のチャン・イーモウの作品を多く観ており、こちらでもコン・リーが魅力的だった。山口百恵のコンサートや映画「風立ちぬ」を見た後だけに、改めて雰囲気が似ていると思ってしまった。
レスリー・チャンは「男たちの挽歌」と「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」のシリーズが大好きだった。それだけに2003年4月1日の自殺は衝撃的だった。
レスリーと言えば、歌手としても有名で、この歌が好きだった。
Leslie Cheung - A Chinese Ghost Story (Cantonese version) 倩女幽魂 - 张国荣 1987