ドラマでもっとも印象的なファッション・アイテムはボンネット(bonnet)である。ヨーロッパの伝統的な帽子で、17世紀から18世紀にかけてよく使われていたらしい。元々は女性の既婚者が着用していたようでキャロラインにはマスト・アイテムだった。オープニングでボンネットを直すキャロラインの仕草が何とも魅力的である。
個人的には赤ちゃんが被るというイメージがあるが、最近では見ていないような気がする。ドラマでも初期の頃はローラたちも使っているので、年齢に関係なく幅広く流通していたようである。
特にシーズン1の「わたしの母さん」の回でのカントリー・ガールズのボンネット姿はチャーミングである。外での日差しや砂埃から髪を守る役目を果たしていたのかもしれないが、思春期になると被らなくなってくるのでオシャレではなく、あくまでも実用的なものだったようである。それでも被らずに下げているだけでも首元の良いアクセントになっていたのも事実である。
お嬢様のネリーも被っているが、さすがにオシャレである。
このネリーの姿を見ていると深田恭子が出演した映画「下妻物語」を思い出す。ロリータ・ファッションには詳しくはないが、この辺の影響もあるのだろう。
魔法少女もののアニメのファッションも同じように見えてしまう。そういう意味では新しい吹替でのアニメ声も時代に合っているのかもしれない。これまでドラマを見たことのないアニメ好きの若い人が見たらどう思うのか、ちょっと興味がある。
そんな少女も成長して、やがて母親になる。そうなると一時離れていたボンネットに戻ってくるようである。そんなファッションの変遷を見るのも楽しいものである。