ささやかな日常の記録

現在と過去のエンタメなど

大雪原の小さなYeah2〜北海道のドラマ

2月になって天気は目まぐるしく変わる。例年より1日早い節分、立春は大雪だった。東京では早くも春一番が吹いたようだが、こちらでは猛吹雪だった。

先週の土日は雪のためBSはほぼ映らず、楽しみにしていた番組が見られなかったが、今日は久々に快晴となり安堵といったところ。

そこで久々に昼前に散歩に出かけた。最高気温も8度まで上がり、背丈を超えて積もっている雪が陽に照らされて眩しかった。1月には見えていた標識も完全に埋まってしまった。

f:id:hze01112:20210206174258j:plain

f:id:hze01112:20210206174341j:plain

先日、国会中継を見ていたら北海道出身の議員が豪雪災害にももっと目を向けて欲しいと、至極まっとうなことを述べていた。それに対して秋田出身の総理は融雪災害を含めて対処していきたいと答えていたが何だか頼りない。コロナへの対応だけでも後手後手なので信用できない。同じ雪国出身の総理では(色々あったものの)田中角栄は凄かったと改めて思う。

そんな厳しい冬が続く北海道を舞台にした昔の北海道放送制作のドラマを見ている。今日は日曜劇場で1986年に放送された「女流マンガ家故郷に帰る」を見た。脚本は大好きだった朝ドラ「心はいつもラムネ色」を手がけた冨川元文なので新藤栄作が出演しているが、ヒロインは桜田淳子

漫画家を志して上京した桜田が新藤と共に8年ぶりに積丹に帰郷して波紋が広がるというストーリー。訳ありの女性を桜田がコミカルに演じて印象的。今BSPで再放送中の朝ドラ「澪つくし」でのお嬢様キャラも最高で、改めて女優としての桜田を見直しているところ。

f:id:hze01112:20210206164542j:plain

それから予想以上に良かったのが三田寛子がヒロインを演じた「A列車で行こう」という回。結婚を目前にした三田が、幼い時に出て行った本当の父親に会いに札幌から稚内まで行くというストーリー。その父親が元ジャズ・ピアニストということで、「A列車で行こう」のレコードが重要なアイテムになる。音楽は前田憲男。父親を川谷拓三、母親を日色ともゑ、同行する若者を杉本哲太が演じている。娘を心配する日色の姿は「大草原」のキャロラインそのものだった。再婚した父親を名古屋章が演じ、娘を中心にそれぞれの心の揺れが丁寧に描かれていた。さらに三田に思いを寄せる杉本が良いアクセントになって印象的だった。

f:id:hze01112:20210206180119j:plain

脚本は岩佐憲一。

1955年、札幌生まれで漫画家を志して上京。

85年、創作テレビドラマ脚本懸賞募集で入選。

86年、日曜劇場「A列車でいこう」でデビュー。

87年「乾杯!春いちばん」(中部日本放送)が民間放送連盟賞受賞。

89年、再開されたTBS金曜ドラマの第一弾として「雨よりも優しく」を執筆。以後、TVドラマをコンスタントに発表する。

96年7月17日逝去。

漫画家志望だったということでは古沢良太と同じであるが、残念ながら41歳という若さで亡くなっている。これまで知らなかったがデビュー作でこのクォリティーは見事であり、他の作品も見たくなってしまった。このように、何となく見たドラマが良かったりすると、何だか得したような気分になる。

今、日曜の夜9時からTBSで放送しているドラマは森下佳子脚本による「天国と地獄」で、実に面白い。森下脚本ではあの「JIN-仁-」もこの日曜劇場で放送されているように高視聴率で話題のドラマが多い。

しかし、かつては1話完結で地味だけど質の良いドラマを数多く放送してきた枠でもある。それが1993年の山田太一脚本「丘の上の向日葵」から現在のような連ドラになったということである。

連ドラになってからの作品は忘れられないものが多いが、このように単発の作品にも印象的なものが多いというのも事実である。その他にも真野響子演じるラジオのDJと平田満演じる同級生の漁師との恋模様を描いた「京子より愛をこめて」も良かった。平田の知り合いでコメディアンを目指す役で柳沢慎吾が自らの持ちネタを披露するというお遊びも最高だった。

f:id:hze01112:20210206153735j:plain

 京子と言えば今は個人的には芳根京子ということになり、芳根も北海道テレビ放送制作の「チャンネルはそのまま!」で見事なコメディエンヌぶりを見せてくれたのは記憶に新しい。

今は「あのコの夢を見たんです。」に続き、「君と世界が終わる日に」に出演中。初回で看板に芳根の顔があったのは気づいたが、正直見続ける気にはなれずに2話は見なかった。それが3話から出演すると知り見てみたら芳根のキャラが面白くて視聴を継続することにした。それにしても芳根だけでなく中条あやみ、飯豊まりえと3人も「あのコの夢を見たんです。」のヒロインが出演しているというのも贅沢である。

朝ドラヒロインでは戸田恵梨香が出演している「俺の家の話」も切実でありながら面白い。でも、個人的には朝ドラで見たい小芝風花がヒロインの「モコミ〜彼女ちょっとヘンだけど〜」が一番である。

f:id:hze01112:20210206185411j:plain