ささやかな日常の記録

現在と過去のエンタメなど

BS4Kと「大草原」

新年度のスタートだけど、特に気負うこともない。ブログも書きたい時に、書きたいように書くだけだ。

BS4Kで放送中の「大草原」は今月から水曜日の夜8時から、土曜日の夕方5時に変更になった。これまでは寝る前の落ち着いた時間にじっくりと見ることができたが、夕食前の慌ただしい時間帯になってしまった。まだ昔のように6時からの方が見やすいが仕方がない。再放送も翌週金曜日の朝6時からで、こちらも朝食前で慌ただしい。

それに対してアンコール放送は月曜から金曜の午前9時からと午後1時から放送される。こちらは以前の記事でも、時間帯を変えて何度でも繰り返し放送して欲しいと書いただけに嬉しい限り。それでも午前中がシーズン3から、午後はシーズン1からという不思議な編成であるが、こちらは時間がある時にじっくりと見ることができそうである。

それなのにネットではほとんど話題になっていない。今では配信で全話見られるだけに、改めて4Kで見たいとは思わないのかもしれない。ただでさえ若者はテレビを見なくなっているだけに、4Kだけでは盛り上がらないのも仕方がない。

新年度からの編成を見ても4K独自の番組は減っており、BSプレミアムと共通する番組が増えてきている。ドラマでも新たに4K化された朝ドラ「あぐり」と大河「黄金の日日」はいきなりBSPと同時放送である。これではBSPを録画して見ることになってしまう。個人的には4Kはリアルタイムでも見たいかどうかが見る基準だったが、早くもそうした価値観が崩れることになりそうである。

それでも「大草原」はBSPで録画して見たい。DVDで全話揃ってはいるが、何度も見ているうちにお気に入りのシーンだけを編集したいという欲求が抑えられなくなってきた。サントラがないので、音楽中心に編集するのもありである。過去にも大好きな映画やドラマはそうした編集作業をして残している。

だから配信全盛の今日でも録画できる衛星放送にこだわってしまう。しかし、こうした嗜好も年々CDと同じように古い価値観になっていくのは間違いない。衛星放送事業は将来性がないと分かっているだけに今できることをやった結果が総務省の接待だったのだろう。NHKがスクランブルを頑なに拒んでいるのも同じことである。

自分が会社員だった頃は衛星放送は輝いていた。今では邪魔でしかないパラボラ・アンテナを付けるのはステイタスでもあった。1995年4月15日に新築のマンションに転居してWOWOWに加入した。加入料が27,810円、年会費が22,000円もしたが、これで好きなだけ映画が録画できると喜んだものである。その時はまだビデオテープだったが、それからDVDになり、今はBlu-rayになった。

当時は資産だと思っていた物は年々劣化し、今は負債になってしまった。もはや残りの人生で全部見ることなど不可能なのにまだ増やそうとしている自分の愚かさには笑うしかない。それでも4Kの番組は録画できないのが救いである。

そんな4K番組で楽しむことができた「ウルトラセブン」と「未来への遺産」は今月からBSPでも放送されることになった。どちらも高額のDVDを購入したくらい好きな番組だったが、こうして高画質で再び見ることができたのは何よりだった。それでも「未来への遺産」など当時1巻で9,800円もしたのに高いとは思わなかった。

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黄金の日日」のBOXなど合計で8万近くしたのに、それが4Kで見られるなんて少々複雑でもある。だいたい受信料で作られた番組を販売するのもどうかと思うが、当時はこれしか見ることができなかったから仕方がなかったのである。それでも一生懸命働いた結果としてボーナスで手にした喜びは何物にも代えられないものだった。

それに対して「大草原」のBOXはほぼ最安値で購入することができたが、これもただ購入する時期が遅かっただけで今だったら高額でもためらわずに手にしていたと思う。エンタメ作品を好きになるというのはそういうものである。このブログなどまさにそうした好きが募って始めたものでもある。

その原点が自分にとっては1970年代だった。先日もBS4Kで70年代のアメリカのサブカルについての番組を放送していたが、そこで紹介された映画は自分の好きな作品とほぼ一致していた。「ジョーズ」「スター・ウォーズ」「ロッキー」「ディア・ハンター」「地獄の黙示録」等々。それらの作品をリアルタイムで見ることができたのは何よりだった。

ドラマでは「チャーリーズ・エンジェル」が取り上げられていたが、「大草原」もアメリカのノスタルジーに大きな影響を与えたのは間違いない。

「世界サブカルチャー史 欲望の系譜」

サブカルチャーから時代の欲望を読み解く旅が始まる。数々の映画から70年代アメリカの空気が浮き彫りに。全てはあの時始まった?

語りは玉木宏