ジャケットの「ジョーズ2」と「死亡遊戯」からも分かる通り、この2枚組アルバムも1枚目には当時の最新作が取り上げられている。タイトルは「最新盤 映画音楽ベスト32」で演奏はアンサンブル・プチとスクリーンランド・オーケストラ。CBS/SONY発売。1枚目の収録曲は次の通り。
ジョーズ2
グリース
アバ・ザ・ムービー
フィーリング・ラブ
スター誕生
ラストコンサート
ジョーイ
007/私を愛したスパイ
まさに当時、夢中になって観た映画ばかりである。残念ながらサントラ音源は一つもなかったが、今になって聴くとディスコ調の編曲が時代を感じさせて悪くない。個人的には「ジョーイ」のテーマ曲が聴けたのが嬉しかった。
この中で一番新しかったのが「私を愛したスパイ」で日本公開が1977年12月24日で、その年のお正月映画の大本命だった。その他には「オルカ」「カプリコン・1」「ガントレット」などが公開されている。
その「オルカ」を先日BSで公開以来初めて再見することができたが、クライマックスの氷河での決闘など、しっかりと覚えていて驚いてしまった。モリコーネの音楽は当然としてシャーロット・ランプリング、ボー・デレクの美しさも印象的だった。
2枚目には定番の名曲が収録されているが、新しいところで「ロッキー」と「エクソシスト」が収録されていたのが嬉しかった。
このように今となってはほぼオリジナル音源で聴くことができるが、この時代ならではの雰囲気あって楽しいというのも、まさにリアル中二病の映画と音楽だからだろう。
ただ1978年くらいになるとインナーの内容は少々物足りなくなってくる。それでもモノクロながら、こうして名場面が並んでいるだけでもテンションが上がるから不思議なものである。