ささやかな日常の記録

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【レコード】007 ユア・アイズ・オンリー

梅雨明けと共に悪夢のような夏が始まった。鈍い頭痛に暑さが追い打ちをかけて、エアコンを点けても調子が良くない。ワクチンの接種券は届いたが、予約ができない状況が続いている。この夏も地元の祭りと花火大会は中止になったが、オリンピックは一週間後に開幕する。

悪夢のような夏といえば、40年前の夏を思い出す。運動部を退部してから、オートバイに乗ることが増えた。その日も公開されたばかりの映画を観るために電車で1時間かかる映画館にオートバイで出かけた。車の少ない国道の下り坂で、ついスピードを出し過ぎてしまい、隠れていた警察に止められてしまった。それからのことについては思い出したくもない。

その映画は1981年7月11日に公開された「007 ユア・アイズ・オンリー」で、これを翌日の日曜日に観たということである。その時は待ち合わせをしていたたために引き返す訳にもいかず、黙って観たものの内容はまったく頭に入ってこなかった。

007シリーズを映画館で初めて観たのが1977年12月公開の「私を愛したスパイ」だったので、今でもこの映画が007映画のベストである。だから、ルイス・ギルバートが監督した次の「ムーンレイカー」も「007は二度死ぬ」も大好きである。

それだけにジョン・グレンに監督が代わり、原点回帰したという本作には期待と不安があって、とにかく早く観たかった。そんな思いが募って、つい気持ちも高揚してしまったのだろう。頭の中ではあのテーマ曲が流れていたはずで、スピードが出てしまったのも仕方がなかったと思う。

しかし、それからはバイクに見切りをつけて受験勉強に専念し、現役で大学に合格することができた。そして、上京してすぐに池袋の映画館で見直すことができ、ようやく無心に楽しむことができた。

そんな訳で今ではシリーズの中でも大好きな1本で、「ロッキー」のビル・コンティが作曲したサントラもお気に入りである。シーナ・イーストンが歌った主題歌も最高で、本人が登場するタイトルバックも印象的だった。それでも、この歌を聴くとあの悪夢のような夏を思い出さずにはいられない。 


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当時、レコードでサントラを購入したが、次の「オクトパシー」からはCDで揃えることになった。

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