ささやかな日常の記録

現在と過去のエンタメなど

夢の轍〜さだまさしのコンサート

さだまさしがグレープとしてデビューしてから50年になるとのこと。

正月にたまたまBSで「さだまさしが生まれた場所で」と題された、昨年に閉館となったNBCビデオホールでのコンサートの模様を見た。ここで1972年11月に初めてのコンサートを開き、翌年に「雪の朝」で全国デビューしている。

グレープ時代の歌はFMなどでよく耳にしていたが、当時はまだレコードを聴くことができなかった。さだのアルバムを初めて買ったのが1978年3月に発売された「私花集」だった。上記のコンサートでも最後に歌われた「主人公」が収録されている。

そして上京した1982年の12月に発売されたのが「夢の轍」で、個人的にはさだのアルバムのベストである。今から40年前の冬、このレコードをよく聴いていたことは鮮明に覚えている。


その年の6月29日に新宿の東京厚生年金会館でのコンサートに出かけた。NBCビデオホールでのコンサートは100円だったようだが、この時はS席で3,000円だった。当時の記録には次のように書かれている。

ついに生でさだまさしを見て、聴いた。あぁ、やっぱり思ってた通りのまさしだった。会場は予想に反して男性も多く、満席だった。幕が6時半ぴったりに開き、オープニングは「心にスニーカーをはいて」と「長崎小夜曲」で、軽快にスタート。ちょっといつもと違うんじゃないのって不安に思ったが、その後は予想通りの展開になった。

オープニングの2曲が終わると会場から「おめでとう」という声。それに応えて、まずは結婚式の話から始まり、後楽園で王選手の母親に会った話や、10年前のデビュー時の話などを軽妙に語っていった。それにしても啞然とするほどよくしゃべり、幼少期における母親の逆カウントの話などは可笑しくも印象的だった。

第2部はニューアルバムの「夢の轍」から「微熱」「極光」「前夜」「まりこさん」「償い」を歌い上げ、特に「重い曲ですが・・・」と自ら前置きしてアコースティックギター2本だけで絶唱した「償い」は感動的だった。

そしてラストナンバーが大好きな「道化師のソネット」と「黄昏迄」だったというのが実に嬉しかった。アンコールの拍手は鳴りやまず、再び幕が上がりニューシングル「望郷」が歌われコンサートは終了した。

今思うと、まだデビューして10年目だったのかって感じ。それから40年、色々なことがあった。番組の最後でさだが語っていたことがすべてだ。

あっという間の50年
瞬きする間だったみたい
あれ夢ですよって言われたら、ああそうですかって感じだよね

まさに夢の轍である。

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