ささやかな日常の記録

現在と過去のエンタメなど

シティポップと1981年

一週間にも及ぶ快晴と春の陽気で、ようやく桜も開花した。昼に久々に蕎麦屋に出かけて満腹になった。あとはもう眠気との戦いである。

日曜の夜、BSフジで再放送された「シティポップカレンダー’81」を見た。この年にあの「ルビーの指環」と「A LONG VACATION」が発売されていることで、音楽シーンに何が起こっていたかを探っていくという実に興味深い番組だった。

自分もこの2枚のアルバムは大好きで今でもよく聴いているが、この年には買っておらずCD化された時に購入している。この年は受験勉強で大変だったということもあるが下見で上京した折、いとこのカーステレオから流れていたことはよく覚えている。まさにカントリーボーイにとって、これはシティボーイが聴くシティ・ミュージックそのものに思えたものである。

そんな自分にとってシティポップとの出会いは前年の1980年9月に発売された山下達郎のアルバム「RIDE ON TIME 」だった。マクセルのカセット・テープのCMで流れていた同曲を聴いて気に入ったのだと思うが、当時はレコードではなくてカセット・テープで購入して、受験勉強の傍らラジカセでよく聴いていたものである。今思うとジャケットが気に入らなかったのかもしれない。

番組では「ねらわれた学園」の劇伴を担当した松任谷正隆の裏話が面白かったが、この年に映画は観ていない。主演の薬師丸ひろ子はこの後12月に「セーラ服と機関銃」で主題歌を歌うことになるが、この歌に魅せられてからシングル・レコードを買い続けることになった。そして作曲者の来生たかお大瀧詠一南佳孝ユーミンなどにも魅せられていくことになった。

なお、南佳孝については1981年6月に地元の映画館で「スローなブギにしてくれ」を観ており、その主題歌に魅せられていた。


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それから1981年で思い出すのが、スネークマンショーYMOのこと。レコードこそ買わなかったが、ラジオなどで夢中になっていた。やがてそれらがアルファレコードで結びついていくことになるなんて当時は知る由もなかった。2015年に発売されたCDには当時の空気感が見事に閉じ込められている。初めてミシェル・ルグランを知ったのもアルファの「火の鳥」だった。

そして番組の終わり近くになってニュース速報が流れて、坂本龍一の訃報を知った。アルファではサーカスの「アメリカン・フィーリング」の編曲もしており、この頃から彼の音楽には親しんでいたが、本格的に魅せられていったのは1983年6月12日に新宿ミラノ座で「戦場のメリークリスマス」を観てからだった。その音楽が耳に残ってサントラをカセットで購入した。これもジャケットが好きになれなかったようである。