シネスイッチ銀座が今年の10月に閉館するとのこと。
シネスイッチ銀座という名前になったのは1987年12月19日からで、個人的には銀座文化という名前に思い入れがある。
1987年12月1日の日記には次のような記述がある。
映画の日だった。こういう時は映画のはしごに限る。まずはMGMミュージカルの傑作「巴里のアメリカ人」を銀座文化2にて鑑賞。
この時はまだ銀座文化1と銀座文化2があって、銀座文化1がシネスイッチ銀座に名称変更したということである。
シネスイッチになってから観たのは「誰かがあなたを愛してる」「ニュー・シネマ・パラダイス」「デリカテッセン」「クライング・ゲーム」「Love Letter」などであるが、銀座文化で観たクラシック映画の数々も忘れられない。
1987年にはミュージカル「錨を上げて」「バンドワゴン」「雨に唄えば」も観ているが、個人的にもっとも印象に残っているのが「旅愁」である。この映画はミュージカルではないがラフマニノフのピアノ協奏曲が効果的に使われていて素晴らしかった。
この時はもともと銀座文化1にディズニーの「ファンタジア」を観に来て、他の映画を観るつもりはなかった。
ところが「ファンタジア」が終わって外に出たら、たまたま銀座文化2で「旅愁」という映画を上映しており、次の回がすぐに始まるというグッドタイミングだったので、何の予備知識もないままに飛び込んだということである。
これがもうしみじみと胸に染み込むような映画だったのだから分からないものである。その時の日記にはずっと観たかった「ファンタジア」ではなく、初めて知った「旅愁」のことを長々と書き記している。
「黄昏」や「探偵物語」なども含めて、復刻されたパンフを読むのも楽しかったものである。



その他にも「ゴッドファーザー」シリーズやヴィスコンティ監督作品、オードリー・ヘップバーン主演作などの特集プログラムにも足繁く通って、古き良き時代の名作の香りを堪能したものである。そうした映画が似合った映画館でもあった。
シネスイッチになってからはやはり「ニュー・シネマ・パラダイス」が忘れられないが、そのモリコーネのサントラを買ったのが山野楽器のCDコーナーだった。会社からの帰り道、映画を観てサントラを買って、自宅で映画の余韻に浸るまでがワンセットであった。

自分にとっても古き良き時代の思い出の場所がまた一つ消えてしまうのが残念でならない。











