ささやかな日常の記録

現在と過去のエンタメなど

音楽の魅力に包まれた午後

午後から久々の晴れ間となった。気温は低いままだったが、青空を見るだけでも心が弾む。

硬直していた頭と体が少しずつほぐれていく。久々にCDの収納棚をチェックしたところ、探していたアルバムが次々と発掘された。

寒いとコタツの前から動けないけど、晴れると部屋の中も明るくなってじっとしていられなくなってしまう。そんな部屋には今でも中山美穂のカレンダーが額装されたまま飾ってある。

最近は中山のアルバムを中心に昔の歌謡曲を聴き続けてきたが、今回たまたま探していたヘンリー・マンシーニーが作曲した「ひまわり」のサントラが見つかり、ようやく聴き直すことができた。やはり、メロディが美しくて胸に染み込んでくる。

その他にもニーノ・ロータが作曲した「ロミオとジュリエット」や「ゴッドファーザー」といった古典も聴き直すことができた。大好きなチプリアーニの「エデンの園」も見つかった。それぞれジャケットも素晴らしい。

この「エデンの園」が公開されたのは1980年。その頃に大人気だったのがゴダイゴでBSで放送されたCoversにミッキー吉野堺正章シシド・カフカと共に出演していた。そこでモンキー・マジックが演奏されたが、シシドのドラムが凄かった。堺も年齢を考えれば凄いのだが、ちょっと老境に鞭打つ感じが痛々しかった。

最後に演奏されたのが「別れの朝」。この歌も大好きで、シシドのハーモニーも印象的だった。ちなみに「別れの朝」という映画もあり、フランシス・レイが音楽を担当しているが、サントラは手に入れられないままである。


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デヴィッド・リンチの訃報

水曜日から断続的に降り続いた雪もようやく止んだ。屋根の上には1m弱の積雪があり、これ以上積もったら危ないレベルに達していた。明日から暖かくなるという予報を信じて放置していたが何とか持ちこたえてくれたようである。

そんな雪だけでなく気温も5℃未満の日が続き、とにかく寒かった。そんな寒さが体に良い訳がなく、精神的なダメージも大きかった。

そんな不安が募っていた昨日、デヴィッド・リンチの訃報を知った。何かを書きたいと思ったが、何も書くことができなかった。今もまだ頭はぼんやりとしたままだが、リンチ作品のサントラを聴きながら思いついたことを書いてみることにした。

久々に「ワイルド・アット・ハート」のサントラを聴いたが、やっぱり最高だった。日本公開は1991年1月で、もちろん映画館で観て打ちのめされた。大好きな「オズの魔法使」からのオマージュにクリス・アイザックの歌声。「ウィキッド・ゲーム」は今でも大好きで、先日にはCSでクリスのライヴも見ることができた。


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リンチの長編映画は2007年日本公開の「インランド・エンパイア」以外はすべて映画館で観ている。当ブログにも断片的に書き続けてきたが、やはり感想を書くのは難しい。

先日WOWOWで映画「関心領域」を観たが、その映像と音響から「イレイザーヘッド」や「ブルーベルベット」などの映画を思い出していたところだった。その「イレイザーヘッド」を観たのは1994年1月14日のことだった。当時の日記には次のように記載している。

金曜日の夜は飲みの誘いを断って9時からのレイトショーに駆けつけた。とても酒を飲む気分ではなく、ダークなリンチの世界にどっぷりと浸りたかった。ビデオではすでに見ていた「イレイザー・ヘッド」ではあるが、「ツイン・ピークス」を観た後では、改めてここに全てが集約されていたことが分かり新鮮な驚きがあった。サウンドと映像のシャープさは言うに及ばず、悪夢と現実との境界の描写は圧倒的で、静寂のラストまで一気に観ることができた。

かつて金曜の夜に渋谷でリンチの映画を観るという至福の時があったのである。その後、実家に戻ってからWOWOWで完全版を見直している。2017年9月2日の日記には次のように書いている。

イレイザーヘッド 完全版」はもうリンチワールド全開。冒頭の宇宙に漂うイメージは「ツインピークス」の新作にも描かれた。その映画版「ローラ・パーマー最期の7日間」も見直してみたが、やはり面白かった。何回見ても、イメージは強烈ながら、記憶としては残らない。

この「ツインピークス」の新作とはTwin Peaks The Return のことである。このドラマには印象的な鉄塔が多く登場した。そんな電気を巡るドラマにシンクロしたかのように、それから鉄塔に魅せられるようになったのだから我ながら呆れてしまう。

そんなリンチを最後に見たのが2023年に日本で公開されたスピルバーグの「フェイブルマンズ」だった。リンチはジョン・フォードに扮していたが、個人的にはスピルバーグとリンチのコラボに興奮したものである。

ふたりの花魁

今年初の映画は「居眠り磐音」。すでに見ている映画ではあるが、芳根京子の花魁姿は何度でも見たくなってしまう。たまたま裏番組では大河「べらぼう」で花魁を演じる小芝風花がインタビューに答えていた。新年早々、二人の艶やかな姿を見ることができて満ち足りた気分であった。

まだ大河では小芝演じる花魁がどのような境遇にあるのかは分からないが、映画で芳根が演じた花魁は悲劇のヒロインなので松坂桃李演じる主人公との再会シーンは残酷ではある。それでも会えた喜びに少しだけ微笑む芳根の表情が何とも魅力的であった。


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新年早々プレミアムシネマでこの映画を放送した意図としては、芳根と松坂の新作映画「雪の花」が公開されることもあるが、やはり大河と同じ時代を描いていることにもあったのかもしれない。大河では渡辺謙が演じる田沼意次を西村まさ彦が演じていた。その西村は大河では浮世絵の版元である西村屋を演じる。

脚本は藤本有紀だけに小物の扱いが上手い。南天と匂袋と手紙で感情を揺さぶってくる。今の時期、雪の中で南天の赤が美しく映える。

大河では女郎の日常も丁寧に描かれることなので楽しみである。小芝の花魁道中を芳根と比べて見るのも一興である。なお、花魁道中は特別なことではなく、客を迎えに行くためのもので日常的に行われていたとのこと。映画での再会シーンも売れっ子であれば出会える可能性は高かったということだろう。

そんな大河の見所を小芝が嬉々として語っている姿をたびたび見られるのも嬉しい。2019年に大河「青天を衝け」の主役が吉沢亮に決まった時に相手役として小芝が出ないかなって思ったことがあったが、ようやく夢が叶ったことになる。ちなみに相手役になったのは橋本愛で、この大河にも出演する。

そんな訳で新年早々、見たい番組が溜まってしまい嬉しい悲鳴といったところ。この時期は雪のためBSが映らなくなるリスクがあるが、今のところ無事に録画できている。昨日だけでも録画しすぎである。

最近は2時間の映画を一気に見るのもしんどいのに、つい録画だけしてしまうから困ったものである。「インターステラー」なんて3時間もあるのに吹替版で見たくなって録画してしまった。

それでも4Kでウィーン・フィルとチューリップのコンサートを録画できて良かった。それから心配していた「坂の上の雲」も無事に録画できた。当時も見ているが4kでは迫力が違うだけに、最終回まで見続けることができて大満足といったところ。

あとは明日、4Kでの「べらぼう」初回が楽しみだけに、大雪にならないことを願うだけである。

「映画音楽はすばらしい!」(7)

BS4Kで「映画音楽はすばらしい!」を見た。2020年から始まって今回が7回目になるので、年に1回という訳ではなく不定期での放送だが、この時期に見るのは最高である。個人的には紅白よりも、こっちをメインにして欲しいくらいである。

出演者もそこそこ豪華で初回では薬師丸ひろ子が登場している。2回目のことはブログに書いたが、 生田絵梨花を覚えたのがこの時だった。この回から平野綾が出演しており「LET IT GO」と「今夜は青春」を歌っている。セットリストとしてはこの回がベストである。

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7回目の今回も平野は出演して、「レ・ミゼラブル」と「塔の上のラプンツェル」からの歌を熱唱したが、ドラマ「波を聞いてくれ」を見た後では印象もだいぶ変わってしまった。大晦日に走る姿が美しかった井桁弘恵に何となく似ていると思ってしまった。

その他にも「STAND BY ME」と「BLOWIN’ IN THE WIND」を歌ったLOVE PSYCHEDELICOアレサ・フランクリンの「THINK」(「ブルース・ブラザース」)を歌った島津亜矢が最高だった。

そして個人的にエンドロールで流れた歌のベスト10に入る「YOU ARE SO BEAUTIFUL」(「カリートの道」)が中川晃教によって歌われたのが印象的だった。背後に映し出されたシーンにはちょっとハラハラしてしまった。

あの「虎に翼」でスチュアート・マードックが歌った「You are so amazing」を聞いて思い出したのがジョー・コッカーの歌だった。


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3回目の放送ではニーノ・ロータの「ロミオとジュリエット」が演奏されたが、その映画でジュリエットを演じたオリヴィア・ハッセーが昨年末に亡くなった。映画館で観たのは「ナイル殺人事件」が最初であったが、この映画で共演したジェーン・バーキン同様、色々な音楽がイメージできる女優であった。

サントラは「サマータイム・キラー」「失われた地平線」「復活の日」などを購入したが、やはり何と言っても布施明の「君は薔薇より美しい」に尽きる。

初めて買ったレコードは「ジョーズ」だったが、同じ頃に貰ったレコードに収録されていた「ロミオとジュリエット」もよく聴いたものである。ヨーロッパ映画のサントラに魅せられていった原点とも言えるレコードだった。

「バナナサンド」の芳根京子

年末年始、見たいテレビ番組が多すぎて録画が溜まってしまう。

最近ではリアルタイムで見ることはほとんどなく、少しずつ見ることが多いので録画を消化するにも時間がかかる。

それでも見たい場面をピンポイントで切り取って保存できるのでメリットも多い。なにしろドラマの番宣を兼ねたバラエティはダラダラと長いので、とてもリアルタイムでは見ていられない。

昨夜のバナナサンドも長かったけど、歌う芳根京子を見ることができて満足度は高かった。ハモリ我慢ゲームは初めて見たけど意外に面白かった。ハモリの楽しさと難しさを知っているだけに、引っ張られてしまう気持ちはよく分かる。

ただヘッドホンを装着しているので、かなり恣意的な操作もありそうだが、それはそれとして楽しむに限る。芳根もジュディマリの「Over Drive」は成功したが、岡本真夜の「TOMORROW」は失敗している。そのリアクションの面白さが全てである。歌詞とシンクロして怯えたような表情が最高だった。ドラマ「表参道高校合唱部!」を見ていれば、その歌のチョイスだけでも胸熱である。

それから、こうした番組では共演者との関係性を想像するのも面白い。吉岡里帆とは共演していて仲も良さそうだが、広瀬すずとは合わないような気がしたのは自分の好みも大いに影響しているようである。

それだけに木村多江蒔田彩珠と並んだ姿は個人的なベストショットであった。

ちなみに今度のドラマで芳根は研修医を演じるが、たまたま自分の知り合いの子供が地元の病院で研修医をしていることを知った。最近は年賀状じまいが言われているが、こうしたちょっとした情報を知ることができるのが年賀状の良さでもある。