ささやかな日常の記録

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映画「パウダー」とサラ・ブライトマン

サラ・ブライトマンの「クリスマス・シンフォニー」を見て、映画「パウダー」のことを思い出した。

アメリカでは1995年に公開されているが、日本では少し遅れて1997年4月に公開されている。

当時、前売券を買って映画館で観たが、歌舞伎町の雑居ビル内の小さな映画館だった。現在は映画館はなくなったようだが、ビルは改装されて当時の面影はない。

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主演はショーン・パトリック・フラナリーで、当時はテレビドラマ「インディ・ジョーンズ/若き日の大冒険」を見ていた覚えがある。

映画は彼が演じた異形の天才を巡るファンタジーで、今だったら超能力者が活躍するアクションにもなりそうであるが、かなり地味な内容だった。

嵐の夜、雷に打たれた妊婦が担ぎこまれてきた。奇蹟的に赤ん坊を産んで間もなく、母親は息を引き取った。数年後、テキサス州イートン、郊外の農家で老人の死体が発見された。彼の孫息子パウダー(ショーン・パトリック・フラナリー)は施設に引き取られることになった。初めて見る外の世界。施設でいじめにあうパウダーだが、彼の不思議な力の前には、いじめっ子もなすすべがない。高校に通い始めたパウダーは物理の実験中に失神する。物理の教師ドナルド・リプレイ(ジェフ・ゴールドブラム)は彼の身体があらゆる電気エネルギーを引きつける存在であることを確信した。

そんな映画をなぜ観に行ったのかといえば、それは音楽がジェリー・ゴールドスミスだったからに他ならない。まったく内容も知らずにサントラを聴いており、その感動的なメロディに心震わせていたからである。特にラストが素晴らしい。


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そして映画を観てサントラだけでは飽き足らずにレーザーディスクまで購入して、繰り返し見て聴いたものである。

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そんなお気に入りの音楽が、まったく畑違いのアルバムから流れてきた時には驚いたものである。それがサラ・ブライトマンのアルバム「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」に収録されている「ノー・ワン・ライク・ユー」という歌だった。


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このアルバムを買った目的はやはり、アンドレア・ボチェッリとのデュエットによる「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」を聴きたかったからであるが、その2曲目に流れてきたのが「パウダー」のテーマ曲に歌詞をつけた「ノー・ワン・ライク・ユー」だったということである。

このCDが発売されたのが1997年の12月だったから、映画の記憶もまだ鮮明だった。まさか、こうしたクラシカルなCDでゴールドスミス作曲の歌を聴けるとは思ってもいなかった。まさに自分にとっては夢のコラボであった。

サラを初めて知ったのは1991年の紅白だったと思うが、そのステージで歌った「オペラ座の怪人」を観たのは翌年になってからだった。そして初めて買ったアルバムが、エニグマのフランク・ピーターソンをプロデューサーにして制作された1993年発売の「Dive」だった。こちらもエニグマとの夢のコラボであった。


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