ささやかな日常の記録

現在と過去のエンタメなど

カンのジャケット

ドイツのバンド、CANの4作目。1972年発売。タイトルは「エーゲ・バミヤージ」,エーゲ海のオクラって意味らしい。バンドがトルコのレストランで缶詰を見たらしいが、自分は見たことがない。それにしてもシンプルでありながら、ユニークであり、強烈なジャケットだ。曲もVitamin C,Soup,I'm so green,Spoonと続き、いかにもそれっぽい。本能的なエネルギーに満ちていて、聴いていると元気になれる。帯にもあるように、クールでファンキーでエキゾチックな音楽だ。個人的には次作の「フューチャー・デイズ」の洗練さが好みではあるが、本作も捨てがたい。

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CANを知ったのは、あの「ベルリン・天使の詩」が公開された1988年以降だ。この映画に感動して、ヴィム・ベンダースの旧作「都会のアリス」を見た。この音楽を担当したのがCANだった。その流れの中でクラウト・ロックに魅せられていった。ちなみにクラウトとはキャベツの漬け物のことらしい。これも緑だ。

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CANのベーシストがホルガー・シューカイ。彼のソロ・アルバム「ムーヴィーズ」も好きで、よく聴いたものだ。そんな彼も先日、9月5日に亡くなってしまった。

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缶詰のジャケットで忘れられないアルバムがもう一つある。イタリアのチェルヴェッロが1973年に発売した「メロス」。缶詰のラベルを開くとメンバーが現れる特殊ジャケット仕様だった。そして裏面が緑のグリーンピースで敷き詰められている。いかにもイタリアン・ロックらしい濃密な味わいが、ジャケットから匂ってくるようだ。

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