ささやかな日常の記録

現在と過去のエンタメなど

映画「イル・ポスティーノ」など

全国的に今年最高の暑さだった。朝からエアコンがフル稼働で、体がだるい。あれこれブログを読んでいると自分も何か書いてみたいと思う。

しかし、いざ書こうとすると何も思い浮かばないのだから困ったものだ。時間はいくらでもあるのに有意義に使えていないもどかしさ。

朝9時からWOWOWで「イル・ポスティーノ」を見始めたら、最後まで見てしまった。1996年の日本公開時に映画館で観ているはずなのに、内容はすっかり失念していた。アカデミー賞を取ったバカロフの音楽は耳に残っていたのに、これである。

朴訥な島の男がチリの詩人とのふれあいで変わっていく姿が可笑しくも印象的だった。主演のマッシモ・トロイージは撮影終了後に死去したというのも映画そのものとダブってしまう。詩人との別れまでが良かっただけに、共産主義にのめりこんでいく姿は蛇足なような気もした。

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Mi Mancherai - Josh Groban - Il postino (El cartero de Neruda)

 

午後からはトム・ハンクス主演の「インフェルノ」を見た。ダン・ブラウンの映画化3作目だが、ミステリーとしてはいまひとつ。ダンテの「地獄篇」がモチーフとなるが、「イル・ポスティーノ」とベアトリーチェでつながってしまった。

こちらのヒロインはフェリシティ・ジョーンズ。「博士と彼女のセオリー」が印象的だったが、この後に出演した「ローグ・ワン」が見たい。

夜にはWOWOWで日本未公開の映画音楽のドキュメント映画を見た。予想通り、ジョン・ウィリアムズがメインだったが、それなりに興味深かった。

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「ロッキー」で始まったのにビル・コンティに言及がなかったり、ゴールドスミスについては「猿の惑星」と「チャイナタウン」だけだったりと不満は多々あれども、現役の作曲家へのインタビューは貴重だ。

映画音楽のルールの1番目は「ルールがないこと」。今でも試行錯誤が繰り返されている現場は熱い。自分にとって現役の作曲家ではハンス・ジマーくらいまでしか追いかけられないが、弦楽器をリズムに使っての独特な響きがたまらない。

これは80年代にゴールドスミスが金管楽器でやっていたことと同じなのかもしれない。先日「バットマンVSスーパーマン」のクライマックスを見直したが、ワンダーウーマン登場時のエキゾチックな旋律など、1回見ただけでは分からなかった音楽設計が散見され、改めて凄いと思った。