ささやかな日常の記録

現在と過去のエンタメなど

第90回アカデミー賞

何年かぶりにアカデミー賞の授賞式を見た。今年で90回目という節目ということと、デル・トロ監督の受賞があるかという興味があった。

アカデミー賞への興味を失ったのは単純に映画館に行けなくなったからだ。90年代には年間100回以上映画館に行っていた。要は最新作がすぐに見られる環境にあるかないかの違いである。WOWOWで1年後には見られるが、やはり待つには長い。

それでも年を重ねていくと、それなりの蓄積ができていく。過去の受賞作品も半数以上は見ているから退屈することはない。同世代のスターたちの現在の姿が見られるのも楽しい。

そんな訳で生中継をのんびりと見続けた。当然のことながら候補作で見た作品は1本もない。何の情報もないから見ていて新鮮だった。

デル・トロ監督の「シェイプ・オブ・ウォーター」が作品賞と監督賞を受賞。「パシフィック・リム」は映画館で観たが、こうした映画が作品賞を受賞したのは嬉しい。評論家の町山智浩が感極まっていた姿が印象的だった。本来ならば80年代に「E.T」が作品賞を取っていても良かったのだ。当時「E.T」を観た時の興奮と熱狂は今でもよく覚えている。松竹セントラルでの行列を写した写真が見つかった。

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授賞式にはスピルバーグジョン・ウィリアムズの元気な姿も見られた。「ストリート・オブ・ファイヤー」での悪役が強烈だったウィレム・デフォーが髭面で助演男優賞の候補になっていて嬉しかった。てっきり「プラトーン」あたりで受賞していたような気になっていた。

 ゲイリー・オールドマンの主演男優賞の受賞も嬉しかった。90年代の「レオン」や「エアフォース・ワン」などの悪役が実に魅力的だった。この受賞は日本人アーティストの辻一弘氏とともに称えられるべきだろう。

あと、やはり印象的なのはプレゼンターとして登場する女優さんたち。大好きなジョディ・フォスタージェニファー・ローレンスが揃って登場。ジョディが小柄なのか、ジェニファーが大柄なのか、その対比に目を奪われてしまった。

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エマ・ストーンは昨日、「ラ・ラ・ランド」をようやく見ることができたばかり。この映画については、もう素晴らしくて、まだ気持ちの整理がついていない。映画館で観ることができなかったのが残念だし、昨年の授賞式も見たかった。ドラマ「アンナチュラル」にもハマっているのでエマが市川実日子みたいだと思った。くそって言うライアン・ゴスリングは当然、井浦新だ。そんな妄想が膨らむのも当然でタイトルの意味は「いっちゃってる精神状態」のことらしい。ロサンぜルスも天使の街っていうから、さもありなん。日本で言うところのお花畑みたいなものか。クライマックスのあり得たかもしれない未来の記憶は切なくも素晴らしかった。ジャック・ドゥミのミュージカルへのオマージュも見ていて嬉しくなってしまった。

それから久々に見たニコール・キッドマンも相変わらず美しかった。こちらは1996年公開の「誘う女」を久々に見たばかりだった。とにかく当時のニコールは輝いていた。レーナード・スキナードの「スイート・ホーム・アラバマ」で踊る姿のなんて魅惑的なことか。さっそくサントラを引っ張り出して聴き込んだのは言うまでもない。

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