ささやかな日常の記録

現在と過去のエンタメなど

芸術祭受賞ドラマ「眩(くらら)」

朝から雨。そして11月らしい寒さ。だんだんと気が滅入ってくる。

またしてもハードディスクに録画していた番組が消えた。さすがに2回目ともなると、このまま使い続けるのが不安になってくる。いずれにしてもハードが壊れたら、それで終わりである。もう先送りにするのには限界がきているのかもしれない。ハードディスクだけでなくDVDとBDに録画したままになっている番組は数知れず。合計したら、どのくらいの時間になるのだろう。

そのうえビデオテープとLDまである。かつてDVDにダビングしようとしたが、時間がかかりすぎて挫折したことがある。まだDVD化されていないドラマや映画もあるだけに悩ましい。

そして12月から4K・8Kの放送がスタートする。技術だけがどんどんと先行していく。とても追いつくことができない。4K対応のテレビとアンテナはあるが、チューナーは買っていない。特に見たい番組はないので、しばらくは様子見である。最新の番組より、まず昔の番組を優先的に見ていきたい。

今回消えてしまったのはWOWOWで放送した映画「ドラえもん」の数々。これは全作視聴済みだったが、もう一度見たい作品を残していた。これがまだ見ていなかったらと思うとぞっとする。そんな訳で、このところ録画したままになっていた番組を見続けている。

とりあえずドラマから見始めた。1年前に放映された「陸王」は「下町ロケット」と同じ池井戸潤原作のドラマ。もう面白くて全10話を一気に見てしまった。「おっさんずラブ」も可笑しくも切ない展開に、話題になったのも納得の面白さだった。

 

そして昨年度の芸術祭ドラマ部門で大賞だった「眩(くらら)」も見ることができた。葛飾北斎とその娘を描き、これは4Kで見たいと思わせるドラマだった。「篤姫」(2008年)以来の共演となる 宮﨑あおいと長塚京三が熱演。光と影をテーマに映像も陰影に富み、色彩も艶やかだった。特に江戸の火事と花街の赤は強烈だった。いかにも芸術祭向きのドラマだと思った。

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これまで芸術祭なんて意識したこともなかったが、今年はちょっと気になる。好きなドラマが出品されているからだ。そこで傾向と対策でもないが、過去の受賞作品(ドラマ)を調べてみた。

2017(平成29)年度

◉大賞  「眩(くらら)」(NHK

◉優秀賞 「夏目漱石の妻」(NHK)、「愛を乞うひと」(読売テレビ)、「氷の轍」(朝日放送

2016(平成28)年度

◉大賞  「奇跡の人」(NHK

◉優秀賞 「五年目のひとり」(テレビ朝日)、「ちかえもん」(NHK)、「この街の命に」(WOWOW) 

2015(平成27)年度  

◉大賞  「64(ロクヨン)」(NHK

◉優秀賞 「洞窟おじさん」(NHK)、「レッドクロス」(TBS)、「わが家」(毎日放送) 

2014(平成26)年度

◉大賞  「時は立ちどまらない」(テレビ朝日

◉優秀賞 「足尾から来た女」(NHK)、「マザーズ」(中京テレビ)、「おやじの背中」(BS-TBS

2013(平成25)年度

◉大賞  「ラジオ」(NHK

◉優秀賞 「チキンレース」(WOWOW」、「「こうのとりのゆりかご」(TBS)、「メイドインジャパン」(NHK) 

 2012(平成24)年度

◉大賞  なし

◉優秀賞 「とんび」(NHK)、「尾根のかなたに」(WOWOW)、「遅咲きのヒマワリ」(フジ) 

 2011(平成23)年度

◉大賞  「レッスンズ」(関西テレビ

◉優秀賞 「風をあつめて」(NHK)、「初秋」(中部日本)、「ニセ医者と呼ばれて」(讀賣テレビ

 2010(平成22)年度

◉大賞  「なぜ君は絶望と闘えたのか」(WOWOW

◉優秀賞 「15歳の志願兵」(NHK)、「シューシャインボーイ」(テレビ東京)、「ミエルヒ」(北海道テレビ

 2009(平成21)年度

◉大賞  「火の魚」(NHK

◉優秀賞 「白洲次郎」(NHK)、「官僚たちの夏」(TBS)、「長生き戦争」(東海テレビ) 

2008(平成20)年度

◉大賞  なし

◉優秀賞 「帽子」(NHK)、「本当と嘘とテキーラ」(テレビ東京)、「霧の火」(日本テレビ

 2007(平成19)年度

◉大賞  「点と線」テレビ朝日

◉優秀賞 「鬼太郎が見た玉砕」(NHK)、「恋せども、愛せども」(WOWOW

こうして直近の10年間を見てみると、やはりNHKが強いことが分かる。個人的にも好きだったドラマが多い。

「奇跡の人」

「64(ロクヨン)」

「洞窟おじさん」

足尾から来た女

「15歳の志願兵」

「火の魚」

「帽子」

以上の作品はBD化して残してある。特に峯田和伸が主演した「奇跡の人」は大好きである。また長谷川博己夏目漱石を演じた「夏目漱石の妻」はBD化したものの未見である。

 あと山田太一脚本のドラマが3本選ばれているのが嬉しい。

「五年目のひとり」

「時は立ちどまらない」

「本当と嘘とテキーラ

特に上の2本は東日本大震災をテーマにした傑作である。あの朝ドラの軽薄な描き方とは比べようもない。

そして今年。

「透明なゆりかご」

「夕凪の街 桜の国2018」

花へんろ特別編 春子の人形」

と、夏にNHKで放映されたドラマが出品された。3作とも好きなドラマだっただけに受賞して欲しいが、どうなることやら。いずれにしても結果を楽しみに待ちたいと思う。