ささやかな日常の記録

現在と過去のエンタメなど

アカデミー賞と週末のドラマ

今年になって初めて最高気温が10度を超えた。外では南風が暖かかったが、家の中はまだまだ寒い。炬燵から出るのは大変だ。そして今日も鈍い頭痛が続いた。

今日はアカデミー賞の授賞式があった。司会が居なかったせいかメリハリがなく、たんたんとした進行だったという印象。日本映画の「万引き家族」と「未来のミライ」の受賞もなかった。そんな中で期待の「ボヘミアン・ラプソディ」が大健闘。主演男優、編集、録音、音響編集の最多4部門での受賞となった。

「アリー/スター誕生」は歌曲賞での受賞となった。レディ・ガガブラッドリー・クーパーのパフォーマンスは見事だった。授賞式をまるで映画のワンシーンのようにワンカットで撮った演出は印象的だった。

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追悼のコーナーではジョン・ウィリアムズ作曲「スーパーマン」の旅立ちのテーマが流れ、そこにロイス・レインを演じたマーゴット・キダーの姿が映った時はぐっときた。日本人では橋本忍高畑勲が紹介された。作品賞は「グリーンブック」、監督賞は「ローマ」のアルフォンソ・キュアロンだった。

ドラマでは「3年A組」がまたも番組最高視聴率を更新して12%だった。粗も目立つが勢いがあるので一気に見てしまう。第8話ではようやく森七菜にスポットがあたった。パソコンを使ってフェイク動画を見破る姿に魅せられた。最後に登場する謎のヒーローを見つめる姿は「トクサツガガガ」に重なる。大原優乃がオペラを歌う姿もチャーミングだった。

それに対して大河「いだてん」は番組最低視聴率を更新して9.3%だった。この第8話ではストックホルムへの旅立ちが描かれ、当時の新橋駅の場面が凄かった。でも、そこで展開された母と子の和解のドラマが盛り上がらない。熊本での婚礼シーンにあえて下手な歌を重ねたのも意欲的ながら感動できなかった。一つ一つのシーンは本当に丁寧に作られているだけに、もったいない。それでも「3年A組」と共に日曜の夜のお楽しみである。

そして土曜の夜の楽しみだった「みかづき」が早くも終わってしまった。あまり話題にもならなかったが印象的なドラマだった。塾を舞台に3世代にわたる家族の変遷が描かれた。高橋一生永作博美が演じた夫婦の姿が可笑しくも最高だった。その娘を演じたのが黒川芽以大政絢桜井日奈子。大政の少女期を演じたのが蒔田彩珠という贅沢さ。それぞれが実に魅力的だっただけに全5話というのが短すぎた。まるで朝ドラの総集編を見ているようだった。工藤阿須加岡本玲による現代パートももっと見たかった。それぞれが欠落していたものを少しずつ満たしていく姿は実に人間臭かった。

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その後は「ゾンビが来たから人生見つめ直した件」を見る。絶望的状況で展開される人間模様が面白い。こちらも人間臭いところが良い。あの「透明なゆりかご」で妊婦を演じた片山友希が不機嫌な女子高生役で印象的だ。ドラマ「セトウツミ」での女子高生役も忘れられない。今朝の「べっぴんさん」の再放送でも森永悠希と共に登場。2年前には気づかなかった存在がクローズアップされるのが面白い。

土村芳もそうだ。当時は「とと姉ちゃん」の相楽樹と区別できなかった。それがここではおバカなキャラを実に楽しそうに演じて独特の存在感を発揮している。「3年A組」でのキャラと対照的だ。そんな彼女たちがどうなるのか楽しみだ。

そして金曜の夜は「トクサツガガガ」がある。ネットでは第4話のカラオケが人気のようだが、普通のドラマファンの自分はちょっと違う。やはり第2話で描かれた母親との関係がずっと気になっていた。それだけに前回のラストにぐっときた。いよいよ次回が最終回。楽しみだけど終わってしまうのがさみしい。

ついでに朝ドラ「まんぷく」も終盤に入った。ネットでは同じことの繰り返しに「はんぷく」と揶揄されている。まぁ、それも分からなくはない。でも、人生は同じことの繰り返し。あのボレロのように繰り返しながらも少しずつ様相は変わっていっている。そのクライマックスがどう描かれるか楽しみでならない。