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「ミッション:インポッシブル」と「キャリー」

BS4Kで「ミッション:インポッシブル」を見た。個人的にはこのブライアン・デ・パルマが監督した1作目が一番好きである。公開は1996年7月で、以降5作目の「ローグネーション」までは映画館で観ている。

ミッション:インポッシブル (字幕版)

ミッション:インポッシブル (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

当時、大好きだったデ・パルマ監督がトム・クルーズであの海外ドラマ「スパイ大作戦」を映画化したということでワクワクして観た記憶は鮮明だ。同じような大作「アンタッチャブル」で成功していただけに心配はなかったが、想像していた以上に面白かった。それは今回4Kで見直しても変わりはなかった。

ただ、90年代の映画はただでさえ映像はきれいなので4Kでも驚くような違いは感じられなかった。それでもヒロイン的な存在であるエマニュエル・べアールの美しさはより鮮明になった。彼女の役はジョン・ボイド演じる上司の妻役なのだが、トム演じるイーサンが秘かに魅せられているというのがポイントである。

エマニュエル・べアールは1963年8月14日生まれ。どことなく「大草原の小さな家」のメアリーに似た雰囲気があるが、演じたメリッサ・スー・アンダーソンと同世代である。1988年に「愛と宿命の泉」を観て魅せられて、1992年に「美しき諍い女」を観て忘れられない存在になった。

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ここでまた強引に「大草原の小さな家」に関連付けると主演のトム・クルーズはローラ役だったメリッサ・ギルバートと付き合ったことがあるとのこと。そしてトム・クルーズの吹替と言えば、今やチャールズも演じている森川智之ということになる。

監督のブライアン・デ・パルマは前述したように海外ドラマの映画化を成功させている。以前、シーズン2の「自由よ永遠に」の回を見て映画「ミッドナイト・クロス」を思い出したと書いた。その監督こそがデ・パルマで、主演のジョン・トラボルタは同監督の「キャリー」にも出演している。1977年に日本公開された「キャリー」は個人的に忘れられない映画で、デ・パルマという名前が脳裏に刻まれることになった。

キャリー(1976)(字幕版)
 

制作されたのは「大草原の小さな家」のシーズン2がアメリカで放送中の1976年で、シーズン4の「幻のエレン」を見た時にこの映画を思い出した。狂信的な母親の姿が強烈だったが、音楽と映像は美しかった。そしてヒロインの名前はインガルス家の三女と同じである。

もし、デ・パルマが「大草原の小さな家」を映画化したら、シーズン7の「ある少女」か「幻のエレン」のような作品になったかもしれない。「大草原の小さな家」とブライアン・デ・パルマ監督の世界観は意外と共通していたりする。

シーズン2までは子供の純粋さに癒されるが、成長していくにつれて少しずつ失われていく。基本、チャールズは理想の父親であり続けるが、登場してくる男たちは心に傷を持っているパターンが多い。そんな男たちをデ・パルマは好んで描き続けた。チャールズを演じたマイケル・ランドンも実物はけっこう複雑な人間だったようである。そんなギャップが興味深いし、物語を通して想像してみるのも面白い。

そんなゴシップ的なことも含めて色々と考えることができるのも「大草原の小さな家」の魅力である。