ささやかな日常の記録

現在と過去のエンタメなど

ドラマ「香港明星迷」

山田太一劇場で「香港明星迷」を再見した。2002年9月に放映されたテレビ東京制作の第4弾。本作からHD画質になっている。これまでサラリーマンを主役にしてきたが、今回はアラフォーの独身OLが主人公。主演の3人、薬師丸ひろ子山本未来室井滋は、すべて山田ドラマ初登場。音楽は川崎真弘。「金融腐食列島 呪縛」等を担当。彼女らを揺さぶる存在として香港スターが登場する。香港の明星に迷うとは香港スターの追っかけファンのこと。香港ロケもたっぷりだ。

冬のソナタ」のブームが2004年。薬師丸はこの年、「木更津キャッツアイ」にも出演。38歳。山本はこの年、「相棒1-9」「ホーム&アウェイ」に出演。28歳。室井はこの年、映画「OUT」に出演。44歳。3人組の女性というと「想い出つくり。」があるが、年齢が違うというのが新鮮だ。

薬師丸の年下の部下が堺雅人。まだ売り出し中だが、すでにニヤケ顔の得体の知れない存在感が出ていた。上司が岡田真澄で、元不倫相手が山崎努。これで山田ドラマらしくなる。それでも、ちょっと物足りない。

薬師丸はフランスに本社がある女性の靴を扱う会社の営業責任者。香港にたびたび出かけるのはスターの追っかけということになっているが、実は・・・というお話。そこに二人の女性が絡んでくるあたりが面白い。それぞれが仕事や介護などの悩みを抱えながら生活している姿は印象的だ。ただ、香港の描写が多くなった分、その辺の掘り下げが十分できなかったのが残念ではある。

香港でくたびれた姿だった山崎が、東京ではスーツに着替えて現れる。薬師丸は会社を首になって、だらしない姿でごみを捨てに出てくる。そんな二人の姿は愛おしく、そんな二人のドラマがもっと見たかった。

f:id:hze01112:20190314193437j:plain