ささやかな日常の記録

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【1979】初めて見た山田太一のドラマ

12月になって寒い日が続いていただけに、今日は久々に気温が10度まで上がってホッとする陽気となった。

この週末に山田太一の訃報を知ってから何かを書こうと思ったものの、この寒さに負けて机に向かうこともできなかった。

テレビでは1日の「あさイチ」でゲストの役所広司がコメントしたようだが残念ながら見てはいなかった。その役所が出演したドラマ「悲しくてやりきれない」について書いた記事が読まれているのも不思議な感じである。

その他にも薬師丸ひろ子が出演したドラマ「香港明星迷」が読まれているのが嬉しい。どちらも山田ドラマの代表作ではないが、個人的には役所と薬師丸の魅力もあって大好きだったドラマである。山田ドラマにはこうした粋な小品が多くあるのに、埋もれてしまっているのが残念である。

そんな山田の代表作といえば、やはり「男たちの旅路」ということになるだろう。最近でもBSで再放送されたが、またしても第4部は見送られた。その第3話が「車輪の一歩」で1979年11月24日に放送された。これが自分にとって初めてリアルタイムで見た「男たちの旅路」であった。

その内容に大いに感銘を受けた自分は、車椅子の人を見たら助けようと心に決めたものの、上京してからそのような場面に出会うことは一度もなかった。それが今年、車椅子を使って何度も病院に行くことになった。この年になって、ようやく車椅子での苦労を身に沁みて感じることができた。

ただ、その「車輪の一歩」が初めての山田ドラマではなかった。実はその前に、NHKでは四夜連続で山田ドラマを放送している。それが1979年10月16日から放送された「あめりか物語」である。このドラマはアメリカに移住した日系移民の三代に渡る物語で、これを見たいと思ったのは、その前にあの「ルーツ」を見ていたからに他ならない。

ドラマ「ルーツ(ROOTS)」は1977年に放送されたが、その続編である「ルーツ2」は1979年9月30日から放送されたばかりで、まだ感動の余韻が残っていた。それだけに日本版ルーツ的な興味から見たいと思ったのかもしれない。

そして実際に見たらこれがもう圧倒的に素晴らしかった。これは日本版ルーツというよりも日本版の「大草原の小さな家」だと思った。この時にはすでにシーズン4まで放送されており、リアルタイムで見ていた大好きなドラマだった。あの「北の国から」はまだ放送されていなかった。

これで山田太一の名前は脳内に刻まれて、「車輪の一歩」を経て、1980年の大河ドラマ獅子の時代」に至る。この「獅子の時代」はドラマでのマイベストである。前述した役所も秩父自由党の村上泰治役で出演している。また先月亡くなった鈴木瑞穂は、大原麗子が演じたヒロインの父親役だった。

そして翌年の1981年9月18日から「想い出づくり。」が始まる。この日はアニメ「がんばれ元気」の最終回も見ている。そして翌日の土曜日には「男たちの旅路」の再放送で「墓場の島」と「大草原の小さな家」のシーズン6「オルソンさんの家出」を見ている訳で、なかなかの充実ぶりである。


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10月になって「想い出づくり。」の裏番組として「北の国から」が始まったが、そのまま「想い出づくり。」を見続けて、「北の国から」の前半はシナリオ本を購入して補い、後半から見ることになったというのも忘れられない思い出である。