ささやかな日常の記録

現在と過去のエンタメなど

ドラマ「anone」第4話など

「anone」第4話は1千万円を盗んだ小林聡美の過去が描かれる。娘を亡くしたことにより、彼女の幻影を心の支えとして生きてきたこと。その後に産んだ息子は自分を疎んじて情のない青年に育ってしまった。生きている息子ではなく死んだ娘に心を寄せざるを得ない哀しみ。その娘を演じるのが、蒔田彩珠(まきた あじゅ)。

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最後の山田ドラマになるかもしれない「5年目のひとり」に中学生役で出演。「ゴーイング・マイホーム」では小学生で、今では高校生になってしまった。その母と娘が静かに対峙するシーンはしみじみと印象的だ。記憶の改変と同じように、あり得たかもしれない未来が具現化される。こうなると普通の視聴者はもう置いてきぼりになってしまうだろう。

田中裕子は血のつながらない娘に邪険にされて傷つく。その孫とのやりとりはまるで「Mother」のようだ。彼女の過去にいったい何があったのだろう。とにかく、ドラマがどこに向かっているのかまだまだ分からないのが凄い。

そんな坂元ドラマの前作「カルテット」の第1回をようやく見ることができた。こちらも初めから一気に引き込まれてしまった。松たか子の過去に何があったのか。それを探るかのように集まった3人の音楽家たち。弦楽四重奏のように、4人の思惑が複雑に交錯する会話が面白い。唐揚げにレモンをかけるかどうかって、どうでもよい会話が深い意味を持つ。これは話題になって当然だと思った。

そして映画「二重生活」も尾行に魅せられていく主人公に引き込まれてしまった。尾行によって他人の隠された生活が垣間見えてくることで、自分も満たされていく。門脇麦長谷川博己を尾行するという行為そのものの映画的な面白さ。長谷川の妻を河井青葉、不倫相手が篠原ゆき子という見事なキャスティング。門脇の恋人役で菅田将暉、指導教授役でリリー・フランキーとお馴染みの面々。マンションの大家さんが烏丸せつこ!そしてリリーの代理妻役が西田尚美。それぞれが役に見事にはまって存在感があるってのは、やはり監督の力量なんだろう。監督の岸善幸はこの後に「あゝ荒野」を撮る。

今日は朝から晴れたが、とにかく寒かった。そのためでもないだろうが鈍い頭痛が続いて、しんどかった。それでも無理に外出をして、買い物がてら1時間ほど散歩をした。また明日の午後から寒気が入ってくるとのことで、もううんざりである。