台風21号の接近により暴風域に入った。強風で家が揺れている。こうなるとBSはもう映らない。
WOWOWの「未来少年コナン」は今日が最終回だったが録画は失敗だった。40年前のNHKでの放送以来、何度も見ているのに最後まで見続けてしまった。人物描写の丁寧さは見事だった。悪役から変わっていくモンスリーの魅力など当時は分からなかった。絵コンテには宮崎駿だけでなく、高畑勲や富野由悠季の名前もある。改めて宮崎の原点であり最高傑作だと思った。
その「未来少年コナン」に熱中していた頃に夢中になった映画がある。それが「カプリコン・1」だ。
日本公開は1977年12月10日。地元の映画館で観たのが1978年6月4日(日)、同時上映はクリント・イーストウッドの「ガントレット」だった。
先月BSPでも放送されたが、放送があるたびに見ているのは「コナン」と同じ。LDもDVDも録画したBDもある。サントラも愛聴盤だ。
オープニングの朝焼けのシーンが美しい。
決して映像美が売りの映画ではない。どちらかというとジェリー・ゴールドスミスの音楽が第一といって良い作品だ。砂漠のシーンは圧倒的な迫力だ。 SFと言っても派手な特撮がある訳ではない。それでも見る度にワクワクして引き込まれてしまう。音楽の効果が大きい。今のハンス・ジマーとは違う意味で、重厚なサウンド。さらに美しいメロディがある。そこには映画少年を夢中にさせるエモーションがあった。
監督はピーター・ハイアムズ。
1979年 「ハノーバー・ストリート」
1981年 「アウトランド」
1984年 「2010年」
1990年 「カナディアン・エクスプレス」
1994年 「タイムコップ」
1995年 「サドン・デス」
1997年 「レリック」
1999年 「エンド・オブ・デイズ」
以上がその後に観た監督作。やはりSF作品が多いが「ハノーバー・ストリート」が恋愛もので異色だが印象的だ。
キャストは地味ながらも実力派揃い。中でもO.J.シンプソンが好きだった。
1974年の「タワーリング・インフェルノ」、
1976年の「カサンドラ・クロス」、
そして本作で映画少年の心をわしづかみ。それだけに、その後のスキャンダルは残念だった。男くさい映画だがカレン・ブラックが出演している。1974年の「エアポート75」での活躍は忘れられない。
悪役ではないが強烈な印象を残すのがテリー・サバラス。
1969年の「女王陛下の007」のブロフェルドや、
1979年の「ポセイドン・アドベンチャー2」などの悪役が最高だ。
いかにも70年代といった本作をリアルで観ることができたのは幸いだった。今でもその面白さは全く色褪せていない。
本作の前後に映画館で観たジェリーが担当した作品は以下の通り。
「オーメン」
「合衆国最後の日」
「世界が燃えつきる日」
「オーメン2」
「スウォーム」
「マジック」
「エイリアン」
「スター・トレック」
と錚々たる傑作が並ぶ。こうした映画音楽をリアルタイムで聴き続けることができたのは何よりだった。その後、実際にジェリーの指揮で「カプリコン・1」を聴いたときは鳥肌ものだった。個人的には、映画音楽としては最高峰の1曲だと思っている。