ささやかな日常の記録

現在と過去のエンタメなど

ドラマ「dele」第4話

お昼に投稿した「透明なゆりかご」の記事がまたもNGになってしまった。読み直して訂正したが一度投稿したものは訂正してもダメなようだ。自分でも珍しく良い感想が書けたと思ったのに残念である。

人工○○のことを医療用語でア○スということを、このドラマで知った。透明なカプセル(ゆりかご)に入れられた、かつて生命だったものの欠片。それが白い箱に入れられて病院の外に持ち出されていく。それがヒロインの初めての仕事だった。

もう、これが衝撃的過ぎて、すぐに視聴を止めようかと思った。しかし、ヒロインはそれを不気味な存在とは思わずに愛おしむ。その姿に魅せられて視聴を続けることにして大正解だった。

先ほどの記事には書かなかったが、当初○○を勧めた少女の父親が赤ちゃんを見て「こんな可愛い子を俺は殺せって言ったのか・・・」と泣くシーンが感動的だった。実際の医師も一方で不妊治療をしているのに、○○するのはつらいと語っていた。それでも処置しなければならない現実があることが切ない。

切ないと言えば「dele」の第4話もそうだった。 

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依頼人は元超能力少年だった孤独な男。演じるのはRADWIMPS野田洋次郎。冒頭のモノローグがドラマ「フランケンシュタインの恋」を想起させた。

人は二度死ぬという

一度目は肉体の死を迎えた時

二度目は誰からも忘れられた時

だとしたら

僕はもうすぐ訪れる肉体の死より先に一度死んでいることになる

僕のことなどもう誰も覚えていない

呪われた力を持った僕は誰からも顧みられることなく

この世から消えた方がいい

そんな彼が遺した絵の風景を追って、彼の心残りを探っていく。 脚本は前回と同じ瀧本智行で、演出は青島武から瀧本に変わった。夜の遮断機とかの雰囲気が「ツイン・ピークス」だし、ギターの音色などから「パリ、テキサス」を思い出した。ただ、好みは前回のノスタルジックな演出だ。

これも一人の女性を思い続けた男の話と言っても良い。少年の優しい気持ちが嘘をつかせ、そこから人生の歯車が狂っていく。本当は見えていた事件の真相はありきたりではあるが、その思いが切ない。

自分も大学時代に世間を騒がした元超能力少年に会ったことがある。当時、心理学を専攻していて真面目にESPカードを使った実験もしたことがある。そこに彼が現れた。こちらは随分とチャラい男になっており、女子学生を集めてスプーン曲げを披露していた。テレビではトリックだと騒がれたが真相は分からない。

ドラマでは真実として描写されたが、これはどちらでもかまわない。大切なのは残された思いなのだ。勝手な思い込みでも忘れないことによって、亡くなった人は生き続けることができる。

最後に野田が母の家を見つめるシーンは好みが分かれるところだろう。同じようなシーンなら自分はドラマ「BORDER」の方が好みである。そんな訳で愛回とするかは微妙なところ。来週はゲストで柴咲コウ橋本愛が出演する。予告を見ただけで愛回決定である。