ささやかな日常の記録

現在と過去のエンタメなど

大草原の小さな家【シーズン4】12話~17話

◉「若い夢」(12)は、なんとネリーとビードル先生の結婚を巡るストーリーでインガルス一家はほとんど出番なし。いったい先生の恋人はどうなったのかとか、ネリーの性格が変わりすぎだとか、突っ込みどころ満載。ほとんど心の機微が描かれずに恋が成就してしまうので、邦題通り「夢」の話ではないかと思ってしまった。原題はHere Come the Bridesで、「ここに花嫁が来る」といった意味になる。町に来たばかりなのに、この父と息子はモテすぎである。それでもネリーが魅力的だったので、それで十分だった。

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◉「自由への旅」(13)は新たな土地を目指す先住民の物語。原題はFreedom Flightで、自由飛行という意味だが、邦題通りの解釈で十分だろう。深読みすれば先住民の死の解釈とも取れなくもない。脳卒中で動けなくなった酋長を守り続けたチャールズの男気が印象的だった。

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◉「小さな恋」(14)はローラのファーストキスに至る涙ぐましい奮闘を描いたストーリー。もう、ローラの魅力が満載でそれだけで満足だった。原題はThe Rivalsで、これはローラの恋のライバルというより、チャールズの仕事の競争相手のことだろう。実入りの良い配送の仕事を続けて、家を留守にすることが良いことなのか悩むチャールズの決断が見どころ。

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◉「先生になったメアリー」(15)は、代理教師として閉鎖的な村に赴任して奮闘するメアリーの物語。いわゆる魔女的な存在が村を支配しており、自由に発言もできないような雰囲気が重苦しかった。原題はWhisper Country、ささやきの田舎で、いかにもぴったりだ。十戒の話も出てきて、信仰の悪しき側面が描かれたが、正直ピンとこなかった。

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◉「母さんの初恋」(16)は、若きキャロライン役で「悪夢のオルゴール」のアンナ役だったケイティ・カーツマンが再登場。当然、チャールズ役のマシュー・ラボートも再登場して、二人の馴れ初めが描かれた。実際は4歳ちかくチャールズが年上だが、マシューが幼いのでキャロラインが年上のように見えてしまった。初めてのダンスシーンが初々しい。

原題はI Remember, I Rememberで、覚えているを繰り返すことにより、いかに大切で鮮明な記憶だったのかが伝わってくるようだ。窓からそっとチャールズのバイオリンを聴くキャロラインの姿が印象的だった。

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◉「わたしの赤ちゃん」(17)を見て、大好きなドラマ「透明なゆりかご」を思い出さずにはいられなかった。ローラが見つけた赤ちゃんをグレースと名付けて世話をすることで、母性が目覚めていく。そんな新たな世界を見せてくれたきっかけになったのが、透明な瓶だったというのも同じである。

「透明なゆりかご」では女子高生が風呂場で出産していたが、こちらの出産も考えてみればかなり壮絶である。冒頭であっさりと描かれているので、最初は気がつかなかった。

原題はBe My Friend 、「友達になって」という瓶の中のメッセージ。これに誘われてローラが川を上流へと登っていく。そんなに都合よく見つかる訳はないと思ってはいても物語に引き込まれてしまう。「悲しきボクサー」と同じ70分の長編だが、どちらもマイケル・ランドンの脚本で人間ドラマとして良くできている。

狂信的な父親の元で赤ちゃんを捨てざるを得なかった娘の思いが切なかった。その父親を演じたドナルド・モファットは多くの映画に出演しているが、「今そこにある危機」では大統領を演じている。

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