映画を観る楽しみは色々あるが、その中でも個人的に大きなウェイトを占めるのが映画で流れる音楽を聴くことである。
音楽だけを集中的に聴くのも好きだけど、映像によって魅力が倍増することもある。
とにかく映画の中で流れた音楽は、それだけで記憶に残りやすいのは間違いない。
ビデオやDVDがなかった時代、観た映画を思い出すツールで大きな存在だったのが、サントラ盤レコードだった。
その音楽を繰り返し聴くことにより、その映画の記憶はしっかりと脳裏に刻まれることになった。
今、映画を観る時間は桁違いに増えたが、観ても記憶に残ることは少ない。それは反芻する時間が少ないから当然かもしれない。
限られた時間の中で、1本でも多くの映画を観たいとは思うが、すぐ忘れてしまうようでは意味がないような気もする。
観たい映画やドラマは限りなくあるが、それを全部観ることは不可能だ。それだったら、好きな作品を繰り返し観た方が良いような気もする。
そして、見終わったらサントラを聴いて、余韻に浸る。さらに、感想をブログに書けたら完璧である。
最近、ブログを書こうとしても言葉が思い浮かばずに書き続けることができないでいる。途中で止まったまま下書きに残されている文章が多い。
その一方で映画は見続けているので、見た記憶は日々上書きされて消えていく。そこで支離滅裂でもいいから、とりあえず思いついたまま書いていきたいと思う。
好きな映画や音楽は70年代のものが多い
中高時代には「ロードショー」「スクリーン」などを購読していたが、実家を離れてから親に全部捨てられてしまったのが残念でならない。
社会人になってからも多くの雑誌を買い続けたが、引越しするたびに処分してきた。そのため現在でも残っているのが1999年以降のものがほとんどである。この頃になると思い入れがなくなるので、あまり面白くない。「大草原の小さな家」を見ていた70年代後半の記事が読みたい。
その頃の物で残っているのがレコードである。初めて買ったレコードが「ジョーズ」のサントラだった。自分にとっては、この頃から映画と音楽は密接な関係にあった。その作曲をしたジョン・ウィリアムズは今年88歳になったが、まだ現役で活躍中というのが凄い。
1976年8月「ジョーズ」ほか
その「ジョーズ」の映画割引券が見つかった。中学生になって初めての夏休み前に、この割引券を貰った時の興奮は忘れられない。
「あいつと私」は石坂洋次郎原作の2度目の映画化で、音楽は先日亡くなった服部克久だった。なお、最初の映画の主演は石原裕次郎で、偶然にも今日BSPで放送された。
「遺書 白い少女」は落合恵子原作。主題歌は「白い少女のバラード」でシングル「夏にご用心」のB面に収録された。
1976年12月「オーメン」ほか
そして冬休みは「オーメン」だった。ジェリー・ゴールドスミスがアカデミー作曲賞を受賞した劇伴に魅せられ、2作目と3作目も映画館で観て、サントラも購入した。
「犬神家の一族」は映画を観てから原作も読み、横溝文学と横溝映画にハマった。もちろん、大野雄二の音楽も印象的だった。
「タクシードライバー」は「ジョーカー」の影響で、先日また見直したばかり。遺作となったバーナード・ハーマンの音楽が素晴らしい。
「ミッドウェイ」はエメリッヒ版が公開されたばかりだが、こちらはチャールトン・ヘストンと三船敏郎が出演し、音楽はジョン・ウィリアムズだった。
1977年12月「遠すぎた橋」ほか
翌年の冬休みには「遠すぎた橋」と「世界が燃えつきる日」、「八つ墓村」と「ジェットローラーコースター」が公開され、すべてサントラを購入した。
「幸福の黄色いハンカチ」は佐藤勝の音楽も良かった。「さすらいの航海」の音楽は「ジェットローラーコースター」のラロ・シフリン。
「マイ・ウェイ」と「ピンク・パンサー2」は中学生になって初めて映画館で観た作品だった。感動的なスポーツ映画とコメディ映画だったが、どちらも音楽が印象的だった。
「マイ・ウェイ」はシナトラよりも、このマイナーな歌に感動してしまう。
映画 『マイ・ウェイ(My Way)』 original sound track song by Clyde Ray クライド・レイ
「ピンク・パンサー2 」はヘンリー・マンシー二作曲のテーマ曲と アニメーションが最高だった。このサントラに収録されていた曲が当時熱心に聞いていた関光男の「夜のスクリーンミュージック」のテーマ曲だったのも忘れられない。
The Return of the Pink Panther (1975) title sequence