ささやかな日常の記録

現在と過去のエンタメなど

人生に影響を与えたレコード

今年の紅白はジャニーズ祭りで見る気は失せているが、二階堂ふみの司会と「エール」関連が気になるところ。そんな中、昨夜の「うたコン」では井上希美と山崎育三郎によって「船頭可愛いや」と「トゥナイト」が歌われて満足してしまった。金曜日の最終回では大好きな「モスラ」が歌われるみたいで楽しみである。

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この「トゥナイト」はミュージカル「ウェスト・サイド物語」の有名な歌であるが、テレビで初めて映画を見てナタリー・ウッドに魅せられ、サントラ盤レコードを購入して繰り返し聴いたものである。ミュージカル映画にハマるきっかけになったという意味で人生に影響を与えたレコードの1枚である。

このテレビ放送は1979年1月4日で吹替は大竹しのぶだった。映画でもナタリーが歌う「トゥナイト」が印象的だったが、ウッドの声は使われずマーニ・ニクソンが歌っている。


【英語】トゥナイト (Tonight) - ウエストサイド物語 (日本語字幕)

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その前年の1978年に購入したレコード「火の鳥」については何度か書いているが、先日の「題名のない音楽会」を見ていたら、このレコードが紹介されて驚いてしまった。「人生に影響を与えたレコードを聴く音楽会」ということで、作曲家の服部隆之が持参したのがこのレコードだった。

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ルグランのゴージャスなアレンジに影響を受けたとのことで、これが坂本真綾「DOWN TOWN」のカバーにつながったというのも興味深かった。


MAAYA SAKAMOTO - PV BD 坂本真綾/MAAYA BEST CLIPS 06 「DOWN TOWN」

服部というと三谷幸喜の作品が思い浮かぶが、個人的には「王様のレストラン」のサントラがお気に入りである。今年は「半沢直樹」が大いに盛り上がったが、あのテーマ曲もその一因である。28日の放送ではそのテーマ曲が新たなアレンジで演奏されるとのことで楽しみである。予告では映画「アンタッチャブル」のサントラが映ったような気がしたので、モリコーネにも影響を受けているのかもしれない。

映画「火の鳥」が公開された1978年8月には映画「さらば宇宙戦艦ヤマト」も公開されており、沢田研二の「ヤマトより愛をこめて」もヒットしていた。司会の石丸幹二が持参したのがその「さらば宇宙戦艦ヤマト」のサントラだった。

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当時は「スター・ウォーズ」も公開されており、自分はそっちに夢中になっていた。だからジョン・ウィリアムズこそが最高だと思っていて、ヤマトの音楽をちょっとバカにしていたところがあった。それが大学でヤマトの合唱組曲を演奏することになって、その素晴らしさを改めて知ることになる。そのため、後になってレコードだけでなく、ヤマト関連のCDも買い集めることになった。

番組ではレコードに「真っ赤なスカーフ」が収録されていなかったという石丸のエピソードが面白かったが、村治佳織のギター演奏による歌は最高だった。その歌を聞いて服部が「なぜアレンジさせてくれなかったのか」と悔しがる姿も可笑しかった。服部と石丸は1965年生まれで同世代だけに、こうした共通体験があると嬉しくも楽しい。自分は残念ながら才能がなかったので音楽家にはなれなかったが、今でもレコード等で音楽を楽しめているだけでも十分である。

今はサブスクで何万曲もの音楽を気軽に楽しむことができるが、将来こうした共通体験を語り合えるかどうかは分からない。こうしたレコードの思い出というのは鮮明であるが、CDになると記憶は少々あやふやになってくる。それでも実物があるから、思い出はレコードほどではないにしろ、ジャケットに沁みついている。

火の鳥」と「ヤマト」、どちらもCDで買い直しているが、レコードも捨てられないまままだ。久々にレコードで聴き直したくなってしまったのは言うまでもない。

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