ささやかな日常の記録

現在と過去のエンタメなど

【備考】受けつがれる命~メアリーの赤ちゃん

すっかり文章が書けなくなってしまった。テレビを見ていて、これ書きたいなって思っても、ちょっと間が開いてしまうとすぐに忘れてしまう。

最近ではニュースも総裁選のことばかりで見る気になれない。それでもドラマや映画はそこそこ見ているのに、ただ面白かったでお終いである。

4Kの「大草原」も変則的な放送が続き、ちょっとした感想も書けないままである。さすがに3話連続で放送されても全部見るのは難しい。

先週の土曜日には「悪魔の声」「受けつがれる命」「町にやってきた電話局」が放送されてシーズン6は半分の12話まで放送されたことになる。

ここで気になったのが11話の「受けつがれる命」。DVDでは「メアリーの赤ちゃん」という邦題だっただけに、アレって思ってしまった。これまでにも微妙な変更はあったが、ここまで変わったことはなかった。Amazon Prime Videoでも同じだった。

受けつがれる命

受けつがれる命

  • マイケル・ランドン
Amazon

当然、当ブログではこの回はDVDを見て書いたので「メアリーの赤ちゃん」になっている。それでもストーリー的には「メアリーの赤ちゃん」よりは「受けつがれる命」の方が良いのかもしれないが、個人的には原題のAuthor, Authorにならって「作家になったおじいちゃん」としたいところ。

このように色々なタイトルが付けられそうなくらいストーリーとしては盛りだくさんということであるが、一方ではまとまりに欠けているとも言える。何しろ、Amazonの画像のように最初はある悲劇が描かれる。久々の再会が棺だったことを想像すると胸が痛むが、その棺はどこで手に入れたのだろうか。

そんなことをつい考えてしまうくらい今でも旅先で亡くなることは普通にあるだけに、決して他人ごとではない。その悲しみを癒してくれたのが昔の思い出を書き記すことだったということである。これは自分史を書いて自費出版することと同じことである。今ではブログを書くことも同じような効果があるかもしれない。

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ただ自費出版にお金がかかるというのは今も昔も変わらない。チャールズは買ったばかりの鍬を返品し、キャロラインはネリーの店で働いてお金を工面する。一方、ローラとアルバートは物乞いをして小銭を集めるが、「愛の贈り物」のエピソードを思い出して何だかモヤモヤしてしまった。

そんなモヤモヤはメアリーの出産にも言える。シーズン5で流産しているのにほとんど緊張感もなくその日を迎えてしまう。描かれるのは夜中に空腹で目が覚めてしまいアダムに食事を用意させるというほのぼのとしたエピソード。メリッサ・スーの演技力をしても出産シーンは難しかったのか見せ場も少なかった。

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すっかり丸みをおびた表情は幸せそのものだっただけに、この後で描かれるエピソードのことを考えると複雑である。個人的には「まぼろしの赤ちゃん」のエピソードだけで終わりにして欲しかった。

ひ孫の誕生を喜んだおじいちゃんは2年後に亡くなったとラストで語られるが(この後の)知らせは届いたのだろうか。色々な意味で語られていないストーリーの余白を想像すると相当に残酷である。

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