ささやかな日常の記録

現在と過去のエンタメなど

映画「Arc アーク」と芳根京子

昨日の最高気温は27度。今日も同じくらい気温が上がるとのことで、午前中に買い物がてら自転車に乗って近くの公園まで行ってきた。新緑もだいぶ深みを増してきて、5月の風も心地よかった。

今日は土曜日で楽しみにしているドラマがあるので、気分も良い。先週の「妖怪シェアハウス」は会社におけるストレスの重圧が描かれて、苦い過去を思い出してしまった。澪(小芝風花)の書きたいけど書けないという気持ちはよく分かる。

続いての「俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?」では康介(山田涼介)の家での和泉(芳根京子)とのコロッケ作りが描かれて最高だった。熱々のコロッケとビールがあれば、それだけで十分だ。これも昔のコロッケの思い出がよみがえり、翌日にコロッケを食べたのは言うまでもない。

ドラマではそこに元カノの莉子(鞘師里保)が現れてのドタバタに大笑い。その芳根と鞘師が5日放送の「ウラ撮れちゃいました」に出演して二人での番宣も良かった。番組では宮城と小田原のウラ名物を食べる芳根が相変わらずで笑ってしまった。

その宮城で紹介されたのが餡子たっぷりのお萩で、これがそんなに売れているのが驚きだったが、朝ドラ「カムカムエヴリバディ」を思い出してしまった。

そして、この日の深夜、なぜか当地では昨年6月に放送された「ごぶごぶ」の芳根回が再放送された。そこでも変顔でトマトに噛りつく姿と、肘フェチという変わった嗜好を披露していたが、こうした飾り気のないところが魅力的である。

この時期、芳根は多くの番組に出演して6月25日公開の映画「Arc アーク」の宣伝に努めていたが、不老不死を描く地味なSF映画だけに一般の視聴者に対する宣伝効果は期待できないと思ったものである。

その結果は予想通りで、興行収入5,700万円という記録的な不入りに終わってしまった。その映画をようやく見ることができたが、不入りになったのも仕方がないと思える内容だった。


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監督の石川慶は「愚行録」「蜜蜂と遠雷」ともに良かっただけに期待していたので残念でならない。芳根が出演したドラマ「イノセント・デイズ」も忘れられない。

上記の作品はそれぞれキャラクターの心情がしっかりと描かれていたが、本作では芳根が演じたリナの心情がまるで伝わってこないので、なかなか共感するのが難しかったのが痛い。

ケン・リュウの原作は短編のようだが、うまくその世界観を展開できなかったのかもしれない。映画では船内での息子との再会シーンでの芳根の表情が印象的だっただけに、もっと情感豊かにならなかったものかとも思ってしまった。

リナが産んだ息子を娘にすれば、母と娘の確執を感動的に描けたかもしれない。それは朝ドラ「カムカムエヴリバディ」がそうであったように、正しく母と娘の100年を超える物語になったはずである。

その「カムカム」の総集編も見ることができた。「安子編」「るい編」「ひなた編」と区切られてはいたものの、根幹は母と娘の不幸な別れと感動的な和解にあった。その幹がしっかりしているので、どのように編集してもその思いは伝わってくる。

それに対して映画「Arc アーク」はテーマが絞り切れていなかった。映画では倍賞千恵子が出演しているが、その存在感たるや圧巻の一言。それだけにそこに収斂していくようなストーリーであったなら、もっと感動的だったに違いない。

それでも個人的には芳根の魅力だけで十分に見るに値する映画だった。こうした難しい題材に果敢にチャレンジしたことも凄いことである。そうした経験が今のドラマにも活かされているようにも思う。

その前の2月に公開された「ファーストラヴ」はまだ見ていないが、来月17日にはずっと延期されてきた映画「峠」がようやく公開されそうで、楽しみである。

ちなみにこの日は小芝主演の映画「妖怪シェアハウス-白馬の王子様じゃないん怪-」の公開日でもある。この映画は民放のバラエティ番組で宣伝するのにはぴったりだけに、小芝の活躍も楽しみである。