ささやかな日常の記録

現在と過去のエンタメなど

「コロンボ」と「大草原」

最近はBS4Kで放送された「刑事コロンボ」BEST20を見ている。その内容は以下の通り。

「あなたが選ぶ!思い出のコロンボスト20」として、2018年にみなさまから投票していただいた『刑事コロンボ』20作品を、BS4Kで放送します!
放送は、視聴者投票第20位「死の方程式」から第1位「別れのワイン」まで順に放送します。
コロンボのあざやかな推理や個性的な犯人役のゲスト俳優など、見どころ満載の作品ばかり。中には記念すべき第一作目も!

【放送予定】
BS4K 2021年11月2日(火)[1日(月曜深夜)]スタート!

【作品一覧】
「死の方程式」
「美食の報酬」
「魔術師の幻想」
「意識の下の映像」
「死者のメッセージ」

「策謀の結末」
「権力の墓穴」
「秒読みの殺人」
「殺人処方箋」
「殺しの序曲」

「逆転の構図」
「歌声の消えた海」
「構想の死角」
「ロンドンの傘」
「祝砲の挽歌」

「パイルD-3の壁」
「溶ける糸」
「忘れられたスター」
「二枚のドガの絵」
「別れのワイン」

コロンボ」は録画したものをランダムに見ているが、それと同時に先月から始まった「大草原」のシーズン1も見続けている。どちらも何度見ても新たな発見があって面白い。

それでも「コロンボ」は無理に4Kで見なくても十分かなって感じ。それに対して「大草原」は4Kの映像が美しいので、DVDで全話揃っているにもかかわらず録画を続けている。

今はオープニングで流れる音楽を中心に編集して残している。いわば発売されていないサントラの代わりみたいなものである。

かつてビデオがなかった頃、テレビの洋画劇場で放送された作品の音楽をカセットレコーダーで録音していたが、今でも同じようなことをしているわけである。

それでも、どの回も物語が始まるワクワク感にあふれていて、気持ちが自然と昂っていく。その中でも特に印象的なのが「オルガの靴」のオープニング。

「逆転の構図」と「オルガの靴」

この日常描写の丁寧さは見事で、「コロンボ」にもそうした日常描写で忘れられない回がある。それが10位に選ばれている「逆転の構図」である。コロンボを見てホームレスと間違えてコートを見つけようとするシスターとのやり取りは傑作で、昔から忘れられないシーンの一つだった。

このエピソードを担当したラルフ・ケリンが「オルガの靴」の演出もしていたということである。「逆転の構図」がアメリカで初放送されたのが1974年10月6日で、「オルガの靴」は30日に放送されているので、お気に入りの回がほぼ同じ頃に撮影されていたということが分かり、ちょっと嬉しい発見だった。

「死者のメッセージ」と「父さんの秘密」

「逆転の構図」では出番は少ないながらも犯人の助手も魅力的に描かれていた。そんな犯人の助手(秘書)で忘れられないのが「死者のメッセージ」に出演していたマリエット・ハートレイ。この回が放送された前年に大草原の「父さんの秘密」で美しい未亡人を演じていたが、この回でも魅力的なダンスシーンがあったりして忘れられない存在感があった。これもどちらもお気に入りの回である。

その他にも同じキャストですぐに分かるのが以下の回で、久々に見直して驚いてしまった。ストーリーは覚えていても、出演者の顔は意外と覚えていないものである。

7位「ロンドンの傘」と「暗い教室」

11位「殺しの序曲」」と「自由よ永遠に」

17位「意識の下の映像」と「ジョーンズおじさんの鐘」

「ロンドンの傘」と「殺しの序曲」は犯人だからすぐ分かるが、「意識の下の映像」は犯人を恐喝して殺される映写技師を演じている。その彼がジョーンズを演じた「ジョーンズおじさんの鐘」を演出したレオ・ペンは1位の「別れのワイン」と15位の「策謀の結末」を担当している。

「魔術師の幻想」

そして「大草原」との関係で忘れてはならないのが18位の「魔術師の幻想」である。ここでレストランの支配人を演じていたのがロバート・ロジアで、後に映画でも活躍することになるが「大草原」ではシーズン9「幼い命を」に出演している。その「コロンボ」での吹替が昔のオルソン役だった草薙幸二郎だった。その他にも「権力の墓穴」で濡れ衣を着せられて憤慨する泥棒の声を、エドワーズを演じていた金井大が担当していて、いかにもピッタリだった。

そして何よりも脚本を担当したマイケル・スローンは、1990年にメアリーを演じていたメリッサ・スー・アンダーソンと結婚している。最近でも映画「イコライザー」が公開されているが、元は1984年から1989年にかけて放送されたテレビドラマ「ザ・シークレット・ハンター」である。ドラマにはメリッサ・スーも出演しているので二人はそこで知り合ったのかもしれない。


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なお、「魔術師の幻想」では映画「シャレード」のメロディが最初と最後に流れて印象的だが、作曲はヘンリー・マンシーニマンシーニといえば、「コロンボ」のテーマ曲も手掛けており、たまたま前回のEテレ「2355」の映画音楽のコーナーで流れたのがコロンボのテーマ音楽だった。


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本来はNBCの「ミステリー・ムーヴィー」シリーズのテーマ音楽で、クレア・フィッシャーのオルガン、グラハム・ヤングのトランペットによるソロに、バックはリー・リトナーハーヴィー・メイソンという豪華な顔ぶれだった。

もちろん、「大草原」のカバーも素晴らしい。


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