ささやかな日常の記録

現在と過去のエンタメなど

週刊文春の思い出

最近は本はおろか、雑誌さえ買っていない。

今、手元に残っている雑誌で最新なのが週刊文春の2021年7月8日号である。東京に居た頃は毎週買っていたのに、もう1年半もご無沙汰ということになる。

では、この時は何を読みたくて購入したのかというと、第一に立花隆の追悼特集ということになる。次にワイドMVPという特集で芳根京子が取り上げられていたからである。

この記事ではドラマ「半径5メートル」でのラブシーンを巡って演出家と対立したという内部事情が興味深かったが、元々負けん気が強くストイックだったので先生から「頑固ちゃん」というあだ名をつけられたという話が面白かった。

現在BSPで再放送されている朝ドラ「本日も晴天なり」で原日出子が演じているヒロイン元子のあだ名もガンコで、ちょっと芳根と重なってしまった。

今の朝ドラ「舞いあがれ!」で福原遥が演じているヒロインの母親役が永作博美であるが、「半径5メートル」では芳根の先輩役で、次の「この花咲くや」では小芝風花とも共演している。この芳根、小芝、福原のリレーが最高である。

現在、小芝は木曜放送のバラエティ「ぐるぐるナインティナイン」の「ゴチになります!24」の新レギュラーとして活躍しているが、覆面で登場した時に増田貴久から芳根ではないかと言われた時のリアクションが面白かった。その芳根は増田と共演したドラマ「オールドルーキー」が終わってから新たな出演情報がないのが寂しい限り。

それから増田はドラマ「レンタルなんもしない人」では比嘉愛未と夫婦役も演じており、羨ましい限りである。その比嘉が出演した夜ドラ「作りたい女と食べたい女」も面白かったが、この漫画について書いた宇垣美里の連載も興味深かった。

このように古い雑誌は後になって読んでも新たな発見があるから面白い。実はこの号を捨てられないで残している最大の理由は、昨日の記事にも書いた小林信彦のコラムの最終回が掲載されているからである。

20年ほど前に連載がスタートした頃から読んでいたコラムであったが、実家に戻ってからはほとんど読んでいなかった。それが上記の理由でたまたま買った号が最終回だったという驚き。第1177回で「数少ない読者へ」と題されたコラムは次のように始まる。

日本の社会は、遠慮がちに言っても、荒れ狂う嵐の中にいる状態だと思う。そもそも、東京でオリンピックをやろう、などと言い出した人間が、まず怪しい。・・・

もう、最後まで時代の空気感を切り取って見事である。こうした文章をずっと書きたいと思い続けてきたが、これは見果てぬ夢で終わりそうである。それでも、数少ない(とは思えない)読者の一人として読み続けることができて最高だったと思う。

ここまで書いてきて、文字数が1177だった。