ささやかな日常の記録

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【4K】天使の耳~交通警察の夜

ようやく冬タイヤの交換をした。ところが、これまでタイヤを預けていた所が手狭になったとのことで持ち帰らざるを得なくなってしまい、初めてタイヤを自宅の倉庫に収納した。そのどっしり重い感触に、これが外れたら大変だろうなって改めて実感することができた。昔WOWOWで見たドラマ「空飛ぶタイヤ」を思い出した。

それこそ免許を取ったばかりの頃は運転が楽しくて多少のむちゃはやったものだが、今は安全運転第一である。それでも何時あおり運転などの被害に遭うかは分からないし、加害者にならないとも限らないのが怖いところである。

先週の月曜にBS4Kで放送された「天使の耳~交通警察の夜」を見た。東野圭吾原作のミステリーをドラマ化したもので、小芝風花安田顕が交通警察官を演じる。前編と後編で3時間あったが、面白くて一気に見てしまった。

それでもタイトルが「天使の耳」なので、最初に登場する盲目の少女が全編にわたって活躍するのかと思ったら違ったので、ちょっと拍子抜けしてしまった。それだけ飯沼愛が演じた少女が魅力的だったということでもある。

そもそも、原作は6篇からなるオムニバスのようなので、できれば連続ドラマとして見たかった気もする。それほど小芝風花安田顕のバディが見ていて楽しかった。そこに檀れい演じる課長がコメディリリーフとして絡んでくるのだから堪らない。

とにかく小芝演じる瞬(まどか)の真っ直ぐな正義感が良い。それを受け止める安田演じる金沢の訳アリの過去が、やがて「正義」のお守りで交錯していくのは実にスリリングだった。

それと同時に描かれる事故が身近なだけに、リアルに感じることができた。信号無視、ポイ捨て、あおり運転、路上駐車といったことが人の運命を狂わせてしまうという怖さ。被害者が加害者になってしまうという理不尽さ。

そこに、ちょっとした心の闇を感じさせるところが東野ミステリーの醍醐味でもあるのだろう。少女の特殊能力の使い方も巧い。個人的にはユーミンの「リフレインが叫んでいる」がキーポイントになっているだけで、痺れてしまった。バブルの喧騒の中、よく聴いて大好きな歌であるが、その歌詞は切ない。


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この歌を聴いていると赤いスポーツカーで海沿いを走っているイメージが浮かぶが、まさにそんな世界観を映像化したかのようなドラマが、これもBS4Kで放送されている「グレースの履歴」である。滝藤賢一尾野真千子が夫婦役で、亡くなった妻のカーナビの履歴を追って夫が赤いスポーツカーで各地を巡るというストーリー。その第2回では伊藤英明演じる元カレとの対峙が実に面白かった。このドラマでも妻は交通事故で亡くなっており、夫が最後にどのような景色を見ることになるのか楽しみである。