ささやかな日常の記録

現在と過去のエンタメなど

不適切にもほどがある!

3月になったのに、しっかりと雪が降って30センチほどの積雪となった。

昨夜のドラマ「不適切にもほどがある!」を見てから何か書きたいなって思ったけど、例によって何も書けないままである。

ネットには溢れんばかりに感想が飛び交っているが、それらを読むだけでも大変で自分の感想などどうでも良くなってきた。そもそも独自の目新しい視点など何もないので、無理に書く必要もない。それでも書きたいと思ったという事実だけは書いておいても良いかもしれない。

先週の第5話から物語のテイストが変わったということは誰しも感じていることだと思うけど、まさかここまで泣かされるストーリーに変質するとは思ってもみなかった。その要因には阪神大震災があるのは間違いないが、そこには亡くなった人にもう一度会いたいという普遍的なテーマがある。

令和から昭和に戻った主人公が食卓ですき焼きを食べるシーンを見ていて、映画「異人たちとの夏」を思い出した。最近リメイクもされた原作は山田太一で、これを市川森一が脚色して大林宣彦が監督した映画は自分にとって忘れられない映画の一つである。

ドラマでは古田新太演じる男が河合優実演じる若き妻と再会するシーンが描かれたが、そこでの古田のリアクションが可笑しくも切なくて胸が痛くなってしまった。同じような感情をドラマ「お別れホスピタル」でも覚えたが、まさに古田の存在感があってこそだと思った。

そして最後のミュージカルでは南沙織の「17歳」が想起されるメロディに乗って、17歳の時にハマったドラマについて歌われた。脚本家を演じた池田成志で思い出すのは1992年に見た「熱海殺人事件~ザ・ロンゲスト・スプリング~」であるが、個人的に17歳の時にハマったドラマは山田太一作の「獅子の時代」である。

その翌年にはあの「想い出づくり。」が放送されて夢中になったものである。最近もBSで再放送されたので見直したが、今見るとそれこそ不適切にもほどがある表現のオンパレードであったが、全く古びた感じはしなかった。とにかく森昌子古手川祐子、田中裕子が魅力的だったが、今だったら小芝風花、生見愛瑠、そして河合優実あたりがハマりそうである。