ささやかな日常の記録

現在と過去のエンタメなど

映画「もう頰づえはつかない」と「サード」

梅雨入り前なのに真夏のような天気が続いている。今日も朝から室温は30度を超えてエアコンを入れた。

午前中に録画していた映画「もう頰づえはつかない」を見た。桃井かおりの初主演映画で1979年公開。当時、ATGの映画は色々と観ていたがこれは観ていなかった。監督の東陽一は前年に「サード」を撮っており、当時の自分はこの映画に魅せられていた。

桃井演じる女子大生が二人の男の間で揺れ続ける姿には共感できなかったが、当時の生活がリアルに活写されており懐かしく見ることができた。奥田瑛二が同級生の優男で、森本レオ全共闘の活動家で追われる男というのが面白かった。

このヒロインは家賃を2ヶ月分滞納しており、伊丹十三演じる大家からアルバイトを紹介されて働くことになる。要は伊丹は髪結いの亭主なのだが、そこでの顛末がおかしくも印象的だった。

そんなヒロインの日常に突然、妊娠という現実が突きつけられる訳だが、これを見ていてドラマ「燕は戻ってこない」のリキのことを思い出してしまった。このドラマに魅せられてしまうのは昔のATGのような映画を思い出してしまうことにもあると改めて思った。

そこで久々にレーザーディスクで「サード」を見直してみた。ここにも都会に憧れる地方の高校生のリアルが息づいていた。その目的のための売春が、ドラマでは代理母ということになる。その選択による報いが生々しく描かれていくのは映画もドラマも同じである。

サード

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  • 永島敏行
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